2012.09.19
強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!
私が北見で作った回鍋肉がみなさんに好評で一瞬で蒸発しまして、で、レシピを聞かれたので、facebookに下記のようにまとめました。
そうしたら、意外だったのが、強火で料理をしない方が、料理はおいしくなる、ということを知らない人が多かったことでした。
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用意するもの
-大きな鍋
-にんにくとしょうが薄切り
-薄切り豚肉100~150gくらい
-甜麺醤、豆板醤
-しょうゆ、さけ、はちみつ
-キャベツたくさん
-あとはお好みのキノコ、ピーマン、ナス、ニンジン、なんでもいいです
まずは、鍋にお肉、にんにく、生姜を一度に入れます。冷たい鍋のときにいれるのがコツです。
そのまま、鍋を中弱火で熱します。決して、強火にしてはいけません。そうすると、ゆっくりと豚肉から油が出てきます。
豚肉の色が変わってきたら、甜麺醤を大さじ1杯強と、豆板醤を小さじ1/2くらいいれます。これで、まずは肉味噌ができました。
ここに、キャベツやキノコなどを追加します。そして、醤油と日本酒、蜂蜜を適量入れます。ここでも、中弱火のまま、蓋をしてしまいます。繰り返しですが、決して強火にしてはいけません。
野菜がしんなりしたら、早めに火から下ろして、できあがり。
あとからいれる醤油・さけ・はちみつの量は、具材の量で調整しますが、私はほとんど目分量ですが、厳密には、
「肉の重量×1%+野菜の重量×1.5%」
の塩分相当の醤油
その半分くらいの酒とはちみつ
という感じです。
とにかく、コツは、強火にしないこと。強火にするから、肉も固くなり、野菜もぼそぼそになります。中弱火でじっくり作れば、お肉や野菜の持ち味がでますよ。
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かくゆう私も、この本を読むまで、漠然としか気づいていませんでした。
この本を読んでから、あと、適温調理の概念を知ってから、強火を封印しました。一番強くても中火。そうすると、確かに材料の持ち味がみんな出て、おいしい。しかも、強火がめんどうだと思っていたIHレンジは、逆に中火や中弱火にはガスよりも向いていることがわかりました。
北海道の釧路で訪れた炉端焼き鮭番屋さんでも、焼いてくれた阿部さんが、「とにかく、煙を出すほど強い火で魚を焼いてはいけない」と繰り返し教えてくれまして、炉端焼きでも、炭の真上でなく、横の方で焼いていました。
スチコン調理がおいしいのも、遠赤外線のようになるからですね。なので、最近はまたIHレンジ台を使い出しまして、減圧鍋やはかせ鍋など、低温調理に向いている鍋を中心に、
「強火にしない調理」
を研究中です。目から鱗が落ちるくらい、すべての料理がジューシーでおいしくなりますので、試してください。もちろん、調理時間は長くなりますが、弱火だとそばについていなくても大丈夫なので、手間隙はかえって減るくらいですよ。
なお、このほかに、最近は塩加減にも凝っているのですが、その話は後日まとめます。
---追記
ここまで書いたら、水島シェフの新刊が今月末に出るという情報を版元からいただきました。これはうれしい。
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