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北京にブックフェア訪問と講演にやってきました。初日編。

8月30日~9月1日の2泊3日で、北京で開かれるブックフェアに合わせて北京にやってきました。1日目はブックフェア視察、2日目が現地メディア取材、そして3日目が講演と大使館訪問です。

中国、大連や香港は何回か行きましたが、北京は初めてです。経済の中心が上海なら、やはり北京は政治の中心とのこと。官僚機構がいろいろな意味でしっかりしており、首都らしいところ、ということでした。

羽田に9:10発のJALに乗ったら、日本時間の12:30、こちらの11:30にはもう、北京の空港に到着していました。下りても4時間たっていません。いやぁ、近い、近い。

そして、まず空港に下りたときの印象が「あれ、この北京の街、空気と空の色が独特だ」ということです。灰色とオレンジが混じり合ったような色です。

もともと、北京は黄砂があることに加えて、森林火災や工場の煤煙、排気ガスなどで大気汚染が深刻な状態になっているという話は知識では聞いていたのですが、実際に来てみると、やはりびっくりします。

大使館からの情報はこちら。
在中国日本国大使館

一応、年々よくはなってきている、ということですがここ10年以上、こんな感じだそうです。なので、外に長い時間出て運動してはいけない、あと、朝晩の目あらいとうがいはかかさないようにすること、という注意を受けました。ただ、街を歩いている人たちは、特にマスクとかはしていないということです。

空港から15分ほど走って、ブックフェアの会場に到着しました。空港は中心部から車で40分くらいのところにあって、けっこう遠いです。ブックフェアの会場はなので、幕張メッセくらいのイメージの所だそうです。もともとはもっと都心で行われていたのが、年々規模が大きくなって、会場がこちらに移ったのだとか。活気があります。

まずは、中国外文局の外交出版社のブースにいきました。9月に、「恋愛経済学」「ズルい仕事術」「高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人」の3冊が、同時にこちらから発売になります。

こちらは日本でいうと、文科省や文化庁の直属の支局のようなもので、国内の要人の本や、有名な人の伝記はすべて、ここからしか出ないそうです。なので、今回、こちらから出版できると言うことは、期待されていることの証だそうです。うれしいです。

エージェントとして活躍してくださったのは、アジアンバリューの山野浩二さん。今回の講演会もすべて、山野さんがスポンサーも集めてくださいました。ほんとうにありがとうございます。

そして、ブックフェアですが、ほんとうに全世界から中国市場を目指して、出版社が殺到していることがわかります。こちらは香港にロシア、他にもマレーシアから中東、イギリスに米国、スウェーデンなど、ありとあらゆる国のブースがありました。

もちろん、日本のブースもあります。ディスカヴァー21は日本の出版社の中でも特に中国の版権販売に力を入れていて、日本の出版社の中ではもっとも大きなブースを設置していました。私の本も並んでいます。この本を見て、現地の出版社の人や、エージェントの人が気に入れば、ここから版権交渉になるわけです。

ただ、ちょっと残念だったのは、ディスカヴァー21さんと、あと、エクスナレッジさんがかなり目立つブースを出している以外は、日本は大手出版社でも小規模のところが多く、何社かの大手出版社は共同ブースでも出典もしていませんでした。

もちろん、中国がいますぐもうかるわけではないのですが、いまから開拓をしておくことは大事なので、山野さんももったいながっていました。特に、一番うれるはずのアニメや漫画がらみの展示が一冊もありません。海賊版やノウハウを取られることを恐れていて、なかなか大手が積極的に売らないと言うことですが、いくら海賊版があっても、必ず本物も売れるのに、ということで残念がっていました。

では、そういったラノベやアニメ系、なんと、韓国の出版社が出品しているのです。偶然、日本語ができる方がいらっしゃったので聞いてみたところ、イラストレーターのみなさんも日本人で、韓国で出版しているものを持ってきた、と言うことです。このままだと、せっかくの市場、韓国に持って行かれてしまうかもしれません。

また、韓国のブースはすごかった。統一ロゴをつくって、みなで1つの大きな展示場を作って、日本の所よりも明るく広く、人も入りやすくなっているのです。規模もざっくり3倍くらいの大きさ。ほんとうに、中国出版市場における韓国と日本の違いを感じました。これは、やばいです。もちろん、日本もD21さんのように熱心なところは熱心なのですが、全体的な熱心さにはつながっていません。

うーーーむ、と思いながらブックフェアをあとにして、市内の書店に向かいました。こちらは雑誌と書籍は流通体系が異なって、書籍は書店ですが、雑誌はニューススタンドでのみ、販売されていると言うことです。主要な雑誌はほとんど中国版があって、人気とか。

やはり、これまで書籍を買えない、買う習慣がなかった中間層がどんどん経済力をつけてきたので、書籍マーケットが大きく広がっていて、活気があるそうです。市場が縮みつつある日本とは大きな違いです。

やってきたのは、中心街のモールにある大きな書店。

あまりにも広いので、私の本がどこに置いてあるかわからないので、端末で調べてもらいました。とにかく、こちらでは著者の力など関係なので、コンテンツで真っ向勝負だそうです。

一番売れているのは、「お金は銀行に預けるな」でした。平置きになっているのは、売れている証拠だそうです。うれしい。

脳力Upもあと1冊になっていたので、1冊しか仕入れないということはないので、ちゃんと売れているのだろうということでした。

とにかく、全世界からフラットにやってきた書籍たちが、カテゴリーごとにコンテンツで真っ向勝負だそうです。タイトルと中身が良ければ、著者にかかわらず売れる、ということ。なるほどーーー、です。

北京駅の前を通ります。中国というと自転車のイメージがあると思いますが、とんでもない。いまは車がバンバン走って、地下鉄網も発達しています。自転車もゼロではないですが、多くの自転車は電動バイクタイプです。また、普通の自転車はジャイアントやスペシャライズドなどの高級品が、富裕層に人気ということでした。

中国の物価ですが、だいたい日本の3分の1くらいだそうです。イメージでいうと都市部に7億人、地方部に6億人住んでいて、うち、都市部の2億人が先進国と同じくらいの経済力を持っている、という感じだそうです。富裕層も多く、10億円の不動産物件も飛ぶように売れるとか。

晩ご飯は、中国の家庭料理を食べに行きました。高級な中華だと日本でもほぼ同じ物になるので、せっかくなので、中国の家庭がふつうに食べているような料理をだす、お店に連れて行ってくれました。

中国でまだまだ充実が必要なのが、サービス精神だそうです。例えばお茶をお願いすると、これがでてきました。

お茶???? いえいえ、これは「白湯」です。無料だからです。有料でもいいと言うと、はじめてお茶になります。また、メニューもあることはあるのですが、実際に用意できるのはその5分の1くらい。ほとんどのメニューは尋ねると「メイヨー(ないよ)」といわれてしまいます。

お料理はたいへんおいしくて、ちょっと脂っぽいですが、野菜もたっぷりです。こちらでなお、「肉」というと、特に断り書きが無い限り、豚肉だそうです。なぜなら、豚肉が一番安くておいしいからだそうです。

なお、夕食は日本国际交流基金会|北京日本文化中心の所長、杉田松太郎さんがご相伴くださいました。こちらは、講演会の会場も提供してくださいました。ありがたいです。

杉田さんは、1970年代から丸紅の商社マンとして中国に赴任し、国交正常化後からずっとパイオニアとして日中貿易に携わってきた、この道のパイオニアです。2年前、定年後、なにをしようかと思っていたときにちょうど、国際交流基金の北京日本文化センターの所長の公募があったので、そちらに応募されて、いま、所長として活躍中です。

中国がだれもこんなに大きくなると思っていなかった時期からいままで、深く中国に携われてきたので、中国の文化と、日本の文化の「OS」の違いそのものをずいぶん細かく説明いただきました。特に日本人が中国で失敗する理由は、日本人の文化、常識をすべて暗黙の了解として、相手にも期待してしまって、それがうまくいかないことと力説していました。

日本人は細かいことについてすべてルールを決めたがりますが、中国人はなるべくあいまいにして、その場その場で判断したい、また、日本人はすぐに相手と信頼関係を結べたと勘違いをしてしまうが、中国人はものすごく時間をかけるし、一度信頼したらとことん信頼するが、それまでは警戒心を解かないなど、いろいろな違いを理解しないでビジネスをして、それで、「話が違う」「だまされた」というのはあまりにも日本人がナイーブすぎると嘆いていました。

なお、こちらでは文字はすべて簡体字ですが、これ、意外と読めません。繁体字の方がわかりやすい。やはり、簡体字を習った人は繁体字を読めますが、逆は難しいそうです。略されすぎて、もとの漢字が私たちにはわからない。

それでも、中国に来ると、山野さんや杉田さんが中国語を自在に操るのを見て、あーーーー、日常会話くらいは少なくともわかるようにならないと、と感じた次第です。

まだ北京滞在、たった1日ですが、いろいろな刺激がありました。とにかく、日本から出ないと肌身でさまざまな情報は感じられませんね。もっともっと、日本の出版社には外に出てほしいと思います。著者も、ですね。

今日も北京滞在、楽しんできます。

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