2010.11.26
嶋津良智さんと牛タン食べながら、シンガポールの発展の理由を聞きました
いまはシンガポールに在住のリーダーズアカデミー学長の嶋津良智さんが事務所に遊びに来てくれました。
結論から言いますと、要はシンガポールはサバイバルのため必死だった、ということに尽きるようです。1965年に半ば、マレーシアから追い出されるような形で独立し、しかたないので、経済・外交中心で乗り切るしかなく、そのためには低税率・高サービスの政府が必要になったのです。
シンガポールでは食べられないもの、というコンセプトで、牛タンを食べながら、シンガポールがなぜ、日本より政府がうまくいっているのか、根掘り葉掘り、尋ねました。
平均税率は9%前後、最高税率でも16%という魅力から、日本を含めて海外からどんどん、富裕層を移民として集めています。
また、教育にも熱心で、小学生や高校生の時に選抜試験が行われ、優秀な成績の生徒には国から補助が出て、リーダー層への教育投資が行われるそうです。
女性の活用にも熱心で、近隣諸国からのメイド希望者を国が教育した上で、月に4-5万円という安価な料金で定着させて、女性の家事の負担を軽減させています。
嶋津さんがしみじみと「いやぁ、経済がしっかりしていれば政治はいらないとおもっていたけれども、シンガポールにうつってから、いかに政治のいいリーダーシップがあると経済にいい影響が出るか、よくわかった。いまでは日本にいたときよりも、ずっと政治に興味を持っている」と言っていたのが印象的でした。
国民の政府への満足度は大変高いそうです。政治家も、政府官僚も、海外比でも、国内比でも、最高レベルの供与をもらっており、汚職もなく、仕事にほこりをもっているそうです。
超資本主義の国、と嶋津さんは呼んでいました。それが日本に合うかどうかはわかりませんが、「どうやって資源の小さな国が生き残るのか」というひとつのケーススタディにはなると思います。