2010.11.07
これからスポーツ系自転車生活を始めたい人への簡単なガイド-8ステップ
最近、ジェッターくんの登場以来、自転車熱がまた高まっているので、人に伝染させるべく、ちょっと簡単なガイドを久し振りに書いてみようと思います。
自転車は特別なときにだけ使うのではなく、いつもの移動、特に数キロから10キロくらいの移動に使ってこそ自転車の醍醐味。そしてそうなると、ママチャリではなく、スポーツ系の自転車が欲しくなってきます。
そこで、主に東京のような都市部に住んでいる人で自転車生活をしてみたいなぁ、と思う人のために簡単なガイドを書いてみます。
ステップ1. 屋内に自転車置き場を確保しましょう
マンションとかだと、屋内に自転車置き場があるケースがありますが、そうでない場合には、泣く泣く室内保管も覚悟してください。雨・風が当たるところだと、あっという間にさびたり、調子が悪くなります。
車庫を持っていて、スペースに余裕がある場合は、車のとなりでもOKです。そのうち、車がいらなくなって、単なる自転車置き場になるケースもあります。
私はマンションの自転車置き場で、上にがたーーーん、と上げる方が、みんな面倒で誰も使っていないので、主にそこに置いています。
どうしてもないときには、カバーなどで補いますが、ただ、一ステップ増えるだけで、とてもつなく、自転車に乗るのが面倒になりますから、覚悟してください。
ステップ2 当面の予算は10万円、できれば20万円を準備
スポーツ系自転車、MTBやロードバイク、クロスバイクなどは、本体以外にも、照明やサイクルコンピュータ、鍵などさまざまなコストがかかりますので、本体だけだったらもう少し小さな予算でもいいのですが、一通りそろえると、このくらいあったほうがいいです。イメージでいうと、ノートパソコンくらい。
さらに、もしロードを考えると、10万円ではちょっときついです。できれば20万円あると、本体に15万円くらいまでかけられるので、ぐーーーっと幅が広がります。
ステップ3 ここ大事。まずは近隣の信頼が置けそうな自転車やさんに相談にいきましょう
ここで、ついついネットで安いからと割引で買おうとしてしまうのですが、だめです。だいたい定価ですが、近所(自転車を預けて家に帰ることがあるので、できれば徒歩圏か、2キロ以内まで)で、スポーツ系自転車を専門に扱っているお店を探してください。
都内ですと、Y's RoadとかProtekなどがチェーン店展開しています。家の側になかったら、会社の側などで探してみてください。
そして、ここで店員さんにコンサルテーションしてもらいます。予算と用途、あと、体型と体力を説明すると、だいたいの候補を示してくれます。
ネットの方が安いのですが、定価で買う分は、コンサルティングフィーだと思ってください。また、1年間くらいは無料でメンテナンスしてくれるお店が多いです。ここも大事。
ステップ4 試乗してみましょう。デザインとフィット感、両方重視
自転車は洋服みたいなものですから、デザインと機能とフィット感、すべてピタッと合わないと、乗らなくなってしまいます。このピタっを探します。
なので、現物があれば、できれば試乗してみてください。その中から、選ぶことが無難です。
デザインがいいほど、軽いほど、部品が高いほど、ブランドが強いほど、値段は高くなります。
MTBか、クロスか、ロードかは一概に言えません。おサイフと、体力と、使い方次第。クロスは一番無難ですし、最初からロードでも、体力がある方なら十分行けると思います。
ステップ5 そして、購入。それから、カスタマイズ
試乗して良さそうだったら、かっちゃいましょう。きっと、数年、下手すると数ヶ月ですぐに何か買い換えたくなりますから、あまりそこで悩んでも仕方ないです。相性がいいものをさくっと買ってみてください。
なお、電動については、まだかなり高いし、重いので、スポーツ系の1台目としてはやや勧めにくいです。私はパナソニックのジェッターを持っていて、こちらは満足していますが、20キロちかくありますので、自転車置き場が平面である方のみ、お薦めします。
さらに、買ったあと、そのままではないのがスポーツ系自転車の特徴です。
まずは追加部品。サイクルコンピュータはつけましょう。ナビはお好みで。最近はサイコンとナビがセットになったものも出ています。
ライトもだいたい、別売りです。正面のライトだけではなく、後ろでピカピカ光る赤いライトも買いましょう。
私は加えて、スピーカーも搭載しています。スイッチ一つで、音が簡単にミュートにできるタイプにして、交差点など人がいる場所はすぐにミュートにしています。
カゴやバッグもすべて別売りです。Rixenというアタッチメントシリーズで、いろいろとカバンやカゴやバッグがつくタイプがありますので、迷ったらそちらがお薦めです。あとから、いろいろとアタッチメントの先を交換することができます。
ボトルゲージとかも欲しくなりますが、カゴで代用できることもありますので、とりあえずは見送り。
鍵もかいましょう。ダイヤル式と、鍵の方法の二つがありますが、おすきな方で。私は鍵の管理をするのがめんどうなので、ダイヤル式にしています。
また、ふだんの手入れのため、油と洗浄剤、空気入れも買ってください。特に、空気入れは安いものを買うとあとで大変なことになりますので、1万円くらいのものを覚悟して買うくらいの気分で。
なぜなら、理想的には空気はロード系などは毎回、それが難しくても、週に1回は入れる覚悟が必要だからです。これが、自転車性能にむちゃくちゃ効きますから。高い自転車で空気が抜けているよりは、絶対に、安い自転車でしっかりタイヤに空気が入ったものです。
スポーツ系はフレンチバルブという形式が主流ですので、ママチャリ系(英式)の空気ポンプでは代用できません。
あと、ヘルメットと、チェーンガイドがない自転車はズボン止めも忘れずに。手袋も買いましょう。
ステップ6 とにかく、たくさん乗ってみましょう
自転車がやってきたら、とにかく、乗ってみましょう。ヘルメット装着、左側車道通行、歩道をやむを得ず走るときには徐行か手押しで、これだけは守ってください。
スポーツ系は、時速20キロ前半から30キロ前半で走ります。走るのは車道です。原付自転車は30キロをこえると違反ですが、なぜか自転車は車両と同じ制限速度なので、30キロのところは30キロ、50キロのところは50キロまで出せます。
最初のうちは無理をせず、車道でも車が少ないところにしてください。できれば、上手な人の後ろにつかせてもらって、ルート取りを覚えた方がいいです。
そして、3キロ、5キロ、8キロくらいのところはさくさくーーーっと自転車でいくクセを。また、先々での駐輪場の場所を覚えます。大きな商用施設はだいたい駐輪場がありますし、あとは公営の駐輪場が主要な駅の側にはあります。
一日20キロくらいをまずは目安として、好きなところに行ってみましょう。通勤で使う場合には、まずは片道10キロ以内でチャレンジしてみてください。
自転車やさんでできれば、正しいライドの姿勢も指導してもらってから乗らないと、足腰を痛めがちなので、注意してください。
ステップ7 メンテナンス、メンテナンス、メンテナンス
自転車生活の1-2割はメンテナンスの時間です。定期点検は2-3ヶ月に一度いれましょう。自分では、最低週1回は空気を入れること。汚れを拭いておくこと。
油は慣れないうちは余計なところにもさしてしまうので、最初は買った自転車やさんで一緒にやってもらってください。
タイヤや車体に傷ができていたり、ぶつけたり、歪みがあったら、すぐにこれも、自転車やさんへ。特に歪んだ状態で乗っていますと、危険ですし、壊れてしまうこともあります。
ブレーキパッドなどもあっという間に減ってしまいますので、定期点検の時に溝を確認してもらって、マメに交換です。他にも、ワイヤーのたるみや切れも命取りになりますので、注意してください。特に、ブレーキが効くか、効かないかは本当に大事です。
しつこいですが、ネットなどで買いますと、組み立てが雑なブレーキの甘い自転車が届くことがあります。これは値段を安くして、事故を買うようなものですから、信頼ができるお店で買うことを忘れずに。安いところは、安い理由があるのです。
ステップ8 仲間をみつけて、自分なりの工夫をして、楽しみましょう
自転車好きになると、いつの間にか、周りにも自転車好きが集まってきます。仲間で遠出をしてもいいし、簡単なレースに出てみてもいいし、単に自転車談義に花を咲かせてもいいし、楽しんでください。
だんだんと、ウェアやヘルメットも凝ってくると思いますので、こういうときこそ、ネットを活用して、いろいろと探してみてください。
一番もったいないのが、買ったはいいけれども、週に1度も使わなくなる、というケースです。その場合には10-20万円は投資としては高すぎます。
なので、できれば通勤とか、あるいは土日の趣味の集まりにかならず自転車でとか、明確な用途があると続きやすいです。
私は青山と丸ノ内が街としてスポクラや買い物やネイルなど、もろもろ、年中いくので、まずはそのあたりに通うときに使うところから始めました。通勤にも使いましたが、片道12キロ時代は毎日とはさすがに行かず、片道8キロくらいからけっこうまめに使うようになりました。
自転車代は、地下鉄代・タクシー代で回収、くらいの気合いで乗りますと、経済的にも負担がなくなります。また、行動半径が一気に広がりますので、生活も充実します。
自転車生活はやみつきになる魅力があります。変わりゆく季節を見ながら、風を受けて、身体を動かして、そして混んでいる電車・バスにも乗らず、高いタクシーにも乗らずに、好きな場所にいけるのです。
ぜひ、自転車仲間の一人になってみてください。