2010.04.11
急逝された、エコノミスト岡田靖さんへの追悼文
デフレ問題に果敢に挑戦し、大きな影響と業績を上げてきたエコノミスト岡田靖さんが昨日、急逝されました。
謹んで哀悼の意を表し、ご冥福を心から、お祈り申し上げます。
岡田靖さんは、岩田規久男先生とともに1990年代末からいち早くデフレの問題に着目し、活発な議論を行ってきた、まさにデフレ克服のパイオニアでした。
現在、活躍している飯田泰之さんや矢野浩一さんのような若手経済学者も、デフレ問題について岡田さんの活躍があったからこそ、大きく踏み込んだとお伺いしています。
私は岡田靖さんとは、直接面識はありませんでしたが、イェール大学の浜田宏一先生から、岡田さんの功績についてはいろいろと、お伺いしておりました。
今年はじめに脳梗塞に倒れられた後も、回復され、これから浜田先生の新しい研究へのサポートを行うと言うことを、浜田先生がうれしそうに話していたことを、思い出します。そんな中、昨日、悲報が届きました。
田中秀臣さんに伺いましたが、「リフレ」という言葉を作ったのは石橋湛山先生ですが、「リフレ派」という言葉を作ったのは岡田靖さんだったそうです。
岡田さんは悲願である日本のデフレ脱却を見ることなくこの世を去りました。さぞかし無念であったろうと思います。残された私たちは、全力で日本のデフレ克服に向けて力を合わせていきたいと思います。