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莫大な時間と手間を使った、コーヒー・ティーサーバ、Keurig顛末記

これは、私が新しいお茶サーバーと快適な環境を手に入れるまでに、どれだけ莫大な時間を使ったかという顛末記です。いまはとても幸せにお茶をいただいていますが、いやもう、たいへんでした。笑って読んでください。

私は家にいるときに、毎日4-5杯のお茶を飲みます。なので、どうやって、その時間をおいしく、快適に過ごすかと言うことは、私のQuality of Life (生活の質)に大きな影響を与えます。

これまでは、一度お湯を電気ポットでわかして、主としてティーバッグを使って紅茶や緑茶、ハーブティーをいれていました。

しかし、これには3つの問題点がありました。

1. お湯を沸かしておくのはそれなりにめんどう。わかしっぱなしにすると電気代が嵩む
2. 多種多様のお茶を用意しておくのは面倒。しかもすぐに、しけってしまう
3. 後始末が面倒。とくに、数分後にティーバッグを捨てるまでのタイムラグがめんどう

そんな問題点を抱えていたところ、よく、出張などでホテルでみかけるのが

「ネスプレッソ」

というコーヒーマシンです。1杯ずつ、カプセルをセットしてコーヒーをいれる機械ですね。これはいいなぁ、でも、私はコーヒー飲まないからなぁ、と思っていたところ、例によってちょっと時間があったので

ビックカメラ有楽町店

をうろうろしていたところ(私は特に目的なくとも、家電量販店で新製品を見るのが大好きです)、そこでみつけたのが、Keurigというサーバーでした。

店頭でみて、私が感じていた1-3の問題が全部解決することを発見したのです。しかも、コーヒーだけではなく、お茶もカプセルでありました。

とはいえ、結構スペースも必要だし、2万円弱とそれなりの値段もするので、お茶を試飲させてもらって、ああ、おいしいなぁ、とおもいつつも、一端はよく考えようと、買わずに店を出ましたが、やはり、思い返して、引き返して買ってきました。これが確か、10月のことだったと思います。

そして、このKeurigですが、日本では

ブリュースター

というブランド名で、UCCが展開しています。最初のうちはおいしく飲んでいたのですが、どうしても、お茶の種類が

緑茶、ウーロン茶、ジャスミン茶、紅茶

しかなくて、ハーブティーがありませんし、紅茶もダージリンのみで、アールグレイやフレーバーティーがありません。

そこで、Keurigで検索をかけまくったら、米国在住の日本人で、Keurigの愛用者がいて、アメリカにはかなり豊富にお茶の種類があるという記述を発見しました。

「これだーーーーーーー」

ということで、英語サイトに行ったら、いや、あるわあるわ、コーヒー紅茶あわせて、100種類はくだらないカプセルがありました。ブランドも、トワイニング、タリーズ、Timothy's、バンホーテン、 Celestial Seasonings、なんでもあります。

そこで、まずはアールグレイやミントティー、カモミールにココア、フレーバーティーなどを買おうと思ったのですが、なーーーんと

「国外には出荷不可」

でした。これは、国外市場が小さいのでそれぞれの国の規制をクリアするのがめんどうだということと、それぞれの国の正規代理店を守るための2つの意味から、そうしているようです。

そこで、前々から計画をしていたアメリカ国内からの転送サービスを契約して、まずはそこに一端送ってもらって、そこから実費+数千円手数料くらいの金額で、日本に送ってもらうようにしたのです。

だいたい、100ドルくらいお茶を買うと、80ドルくらい送料と手数料がかかるので、ちっとも安くないような感じです。でも、よーーーくみると、日本では、12個1,000円、アメリカでは24個12ドルくらいなので、送料を合わせても国内で買うのとほとんど同じになってしまいました。

しかも、ここから先がミソです。トワイニングのお茶を、日本で買ったサーバーで入れると、どうも濃い感じがします。あれれれ、と思って、カプセルをみたら、そこには「8オンス用」と書いてありました。約200ccです。

ところが、日本のサーバーは、70cc、120cc、140ccから選ぶので、そもそも、8オンスを出すには、いちいち2回ボタンを押さなければなりません。いつもは140ccでいれていたのですが、140ccだと、けっこう一瞬でのんじゃうんですよね。

つまり、日本のカプセルは、もともと1個あたりの単価がアメリカの倍近いことに加えて、さらに、容量まで違ったのです。これはびっくりの発見でした。

そこで、サーバもアメリカから買うことにしました。このサーバーなら、スイッチ1つで8オンス、入ります。ただ、問題は、アメリカの電気は110V/60ヘルツなので、東京の100V/50ヘルツと合いません。こちらもいろいろネットで調べたところ、だいたいそれでも、普通に使えるようです。

とりあえずは、輸入してみました。そして普通にコンセントに挿して使ってみたら、使えたのですが、ここで2つ問題がありました。

その1 ヘルツが違うので、時計がどんどん遅れていく!!
その2 電圧が違うので、不定期に電源がオフになってしまう

その1は、解決するには数十万円もお金がかかるようなので、あきらめました。関西圏の人たちはうらやましいです。なので、せっかくタイマーもついているのですが、こちらは使えませんでした。

その2は、アップトランスといわれる、100Vを110Vにする変圧器を買うことにしました。ただ、コーヒーサーバーなので、電気容量が大きなものにする必要があり、これも、売っている場所を探すのがたいへんでした。

そして、こんなそんなを経て、ようやく、毎日、おいしいハーブティーや紅茶をスイッチ1つで飲めるようになったのです。

周りの人には、一連の解決が終わるまで、毎日、毎日、私がこのKeurigの話ばかりするので、ご迷惑をおかけしました(苦笑)。

すなわち

1. まずはネスプレッソをみて、ソリューションに気づく
2. 日本でKeurigサーバーを買う
3. アメリカのK-Cupといわれる、さまざまなお茶の存在に気づく
4. アメリカの個人輸入の手続きをする
5. 日本と米国の仕様の違いに気づく
6. アメリカのKeurigサーバーを買う
7. 電圧とヘルツの違いに気づく
8. 変圧器を買う

という流れを経て、やーーーーっと、安定して、お茶が飲めるようになったのです。

いまは、日本のお茶も、アメリカのお茶も、好きなだけスイッチ1つで飲めるようになって、満足です。また、来客にもこれまで振る舞えなかったコーヒーを振る舞えるようになりました。

ちなみに、K-Cupの私のお薦めは、Mango TeaとDark Chocolate Hot Cocoaです。

これらも、サイトで5つずつはいったサンプルを買えるので、何十種類か買って、実際に飲んで吟味したものです。

アメリカではスーパーマーケットに普通にK-Cupが売っているようなので、こんど行ったときにはぜひ、チェックしてこようと思います。

趣味は何ですか、とよく聞かれるのですが、私の場合、こういうような「日常のささいな生活の質を上げるための努力」だったりします。

長文、お付き合いいただいて、ありがとうございました!!

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コメント

投稿者: ユキエ (Dec 23, 2009, 7:46:35 AM)

お疲れさま!と申すべきか…だって,
>趣味は何ですか、とよく聞かれるのですが、
一連のプロセスを勝間さんが心底楽しそうにしているのがエントリからビシビシ伝わってくるんですもの
どの記事もとっても楽しく拝見していますが,私にはこの手のものがいちばん響いてきます。きっとこういうのって私と共通の趣味なんだろうな,と(笑)。そして,一番勝間さんらしいような気がします。


投稿者: うさこ (Dec 23, 2009, 8:42:01 AM)

こちらのブログの最初のころの雰囲気を思い出して、すごく懐かしくなりました。

ムギさんらし〜い、楽しい記事だったので、とっても楽しく読ませていただきました。


投稿者: なべ (Dec 23, 2009, 10:39:24 AM)

珍しく面白い興味深い内容だったので最後まで読んでしまいまいた。


投稿者: ぼー (Dec 23, 2009, 10:57:23 AM)

最後まで楽しく読みました。

私もお茶たくさん飲むから欲しいな〜。
...アメリカから輸入なしで200ccで普通にスーパーで買い出しでき
るには...まだまだですかね。。


投稿者: tam (Dec 23, 2009, 11:05:02 AM)

いやはや、お疲れ様でした
勝間さんのこだわり、すごいですね。
同じように思っている人はきっと多いと思うので、半年もすれば国内のどこかのメーカーさんがお手頃な機械を開発してくれそうな気がします。(しないかしら?)
私はそれまで待ってようと思います


投稿者: みき (Dec 23, 2009, 11:35:42 AM)

お茶を飲むのも トライ&エラーの繰り返しで、快適な環境を手に入れるのですね。

毎日2パーセントの改善の繰り返しですね。

楽しい記事をありがとうございました。


投稿者: む (Dec 23, 2009, 12:01:35 PM)

とても楽しく読ませていただきました。

>趣味は何ですか、とよく聞かれるのですが、私の場合、こういうような「日常のささいな生活の質を上げるための努力」だったりします。

いいですね、そういった勝間さんの姿勢、とっても大好きです。
私も家電を見るのが大好きです。

お気に入りの家電は、ルンバ(勝間さんより先に買いましたよ^^)、ホームベーカリー、IH卓上調理器です。

最近オーブントースターも買ったのですが、今のは出力も変えられるし、大きなピザも入るのですよね。

家電っておもしろいです♪


投稿者: cymd76 (Dec 23, 2009, 12:17:03 PM)

「日常のささいな生活の質を上げるための努力」楽しいですよね。
私もコーヒーに限定していますが、色々考えます。いっそBMFさんやTimbariさんのマシンを置くためにお店をしても面白いかもしれませんよね。


投稿者: わかば (Dec 23, 2009, 2:24:59 PM)

K-cupのサイト、私も以前勝間さんがご紹介されたときにみてみました。種類豊富で本当にいいですね!私もお茶派なので、「おいしいお茶が手軽に飲めて、来客時にコーヒーも出せる」点にはすごーく惹かれています。

こういう記事、好きです。ありがとうございます。


投稿者: ふわふわ (Dec 23, 2009, 3:17:35 PM)

勝間さんすごいです!!
あたしも意味も無く家電量販店に行くのが好きなのでネスプレッソとかいつもガン見してます(笑)
「日常のささいな生活の質を上げるための努力」が趣味だなんて言ってみたいです。


投稿者: トウヤ (Dec 23, 2009, 6:39:09 PM)

本の巻末で紹介されていたときからこのマシンのポイントや勝間さんが購入された経緯が気になっていたので、詳しい話を書かれていてとても嬉しいです!
こういう本とネットのリンクを、本でURLを記載されているだけでなくて、ご自身でもよく発信されているところが素敵だなと思います。

私も紅茶が好きなので、毎日のむお茶にいかに時間と光熱費をかけずにおいしく過ごせるかはずっと考えていたので、今回の記事は個人的にも大変興味深かったです。


投稿者: ネスプレッソも好き (Dec 24, 2009, 12:50:58 AM)

私も仕事より日常の些細な質の向上に生きがい感じております。
昔、パリと日本行き来して頃、はるかに進歩している日本の炊飯器を仏の自宅に持ち込み、電圧が違うことに気づき、次回の帰国時に変圧器を持ち込みました。容量が足らず、さらに次の帰国時に電圧機を買い直し、各国のお米で性能を比較したことを思い出しました。
本業とは一見まったく関係ないことが、今の仕事の精神科での患者さんとのネタになっているから、何が役に立つかわかりませんね。


投稿者: ゆみ (Jan 3, 2010, 2:58:45 PM)

私も勝間さんと同じく日本のKEURIGを買ってからアメリカのkcupを個人輸入してあちらのKEURIGをオーダーしました。
日本のは量が少ないし、温度も低すぎてすぐ冷めちゃいますよね。
今度オーダーしましたのは温度調節つき、5種類の量が選べるものです。アップトランスがないとやはり時間はずれるようですね。私も買います。
ちなみに上のサイトからはインターナショナルオーダーを受け付けてますよ。ただ4メーカーに限られてますがいちいち代行業者に転送してもらわなくていいのがいいです。


投稿者: ゆみ (Jan 6, 2010, 9:04:13 AM)

失礼いたしました。確かにオーダーはオンライン上できたのですが後日やはり規制の網で発送できないとのお知らせがありました。
やはり代行が必要なんですね・・。


投稿者: アメリカ帰り (Jan 7, 2010, 8:23:11 AM)

実は先月アメリカ駐在から帰国して、勝間さんと同Keurigのコーヒーメーカーを持ち帰ってきました。
しかし!同じように時間が遅れ、あれれ??と言うことと、日本に置いてあったマグカップに入れると何故だか濃い!(ちっとも水の量のせいだと考えず・・)
アメリカで飲んでいた時と味が違うなあ~とちょっと不満に思いつつも、簡単便利で毎日飲んでいました。
持ち帰ったカプセルが在庫切れとなったので、日本でオーダーしたのですが、なんだかとっても薄い気がして、色々調べてみたら、この勝間さんのブログにたどり着きました。
すご~~く参考になったので、早速私も代行業者にお願いしようと思います。
もしも、お勧めの代行業者がありましたら、教えていただけますか??
お互いにKeuringの美味しいお茶を飲みましょう。o(^-^)o


投稿者: mako (May 1, 2010, 10:51:38 AM)

この記事を読んで、私自身はお茶を入れる過程を楽しんでいることに気づきました。コーヒーをドリップしているときの香り、紅茶葉がガラスポットの中でゆっくり開いて成分が抽出される様子や砂時計の流れるていく砂、湯飲みにお湯を注いで緑茶を入れるお湯の温度を下げつつ湯飲みを暖める、そういう手間を楽しみ、気分転換にしているようです。勝間さんが効率を追求されること、私が効率の悪さを楽しんでいること、どちらも各々のQOLを高めている事実がすごくおもしろいなぁと思い、コメントさせていただきました。