2008.01.02
安定して売れる本
今、データを見ながら気づいたのですが、「お金は銀行に預けるな」はここ1ヶ月、アマゾンの順位がほとんどずっと一桁で、一番下がったときにでも11位でした。
参考:amazon ranking tracer
(私はもうすこし細かいデータをもっていますが、それは非公開なので、公開情報として、こちらのURLを案内します)
新聞広告とか、特定の人の推奨、あるいはキャンペーンで大きく売れることはあるのですか、経験則から言うと、そういう売れ方はだいたい2-3日しかもちません。
どちらかというと、幅広い人が幅広い方法で口コミその他で推薦し続けてくれることが、本のように単価が小さく、あまり広告コストをかけられないものについては寄与するようです。
実は、ちょっと前に私の連載担当の編集者さんとお話しをしていたときに、教えていただいたのが「私が勝間さんの編集担当だと知らないのに、いろいろな人が『お金は銀行に預けるな』がいい本だから読んでくれ、と熱心に勧めるんです」ということでした。
また、広告をして売れる本と売れない本があるというのはいろいろな出版社の方がつくづく言うのですが、これも、広告でたまたま買った本がそのあと、ほかの人に勧めるかどうかという乗数効果があるかどうかによるのかと思っています。
では、どういう本だと乗数効果があって、どういう本だとないのか。おそらく、コンテンツは一定水準を満たしていて当たり前で、それに読みやすいこと、ツボを押さえていること、著者に共感できることなど、さまざまな要素の総合点で決まってくるのではないかと思っています。
本当はこういった話も単なるケース・スタディではなく、まとまった統計データを使った実証分析がしたいところなのですが、あいにくデータベースがないので、しばらくはコツコツと、仮説作りに励みたいと思います。
いくつか、どうやってベストセラーを作るかと言った本は読んでいるのですが、もうすこし深掘りしたフレームワークがほしいと考えているところです。もうすこし、頭の中で熟成してみます。