NEWS ZERO×選挙 特番での発言内容 その2
NEWS ZERO×選挙 特番での発言内容 その1の続きです。
3. 年金問題はなぜ表面化したのか。どう捉えればいいのか
年金については賦課方式という、もともと税金に類似の世代間移転の方式だと言うことを国民がこれまで理解してこなかったことが原因にある。特に、国民負担率から考えると、保険と年金を合わせると約15%、消費税と個人所得税を合わせた14%よりも実は大きい。
したがって、これまで消費税や所得税ほどに年金の問題についてクローズアップしてこなかったことが、政府の側、国民の側、双方にとって不自然であり、逆風とはなったが、年金の問題をどうすべきか考えるいい機会になるはず。
4. セーフティ・ネットと公教育の関係
(セーフティ・ネットとは、弱者に住居や職を与えるべきと言う雨宮氏の発言を受けて)、セーフティ・ネットで重要なのは教育である。格差の是正には教育・訓練が不可欠であり、若年期には十分な公教育を、社会人になってからは継続した教育・訓練を受けられるしくみを、政府は作る必要がある。
おおむね、以上になります。ちなみに、言いたくても言う機会がなかった論点は、下記のようなものがあります。
-(主に民主党に対して)、小さな政府と、政府主導の格差の是正及び地方の復興の両立は実は非常に難しい。また、生産性についても政府が介入するほど、全体ではパフォーマンスが落ちる可能性がある。その論点を、今後民主党はどうやって解決していくつもりなのか。
-(主に自民党に対して)、国民に負担を強いていながら、閣僚を初めとした自民党の政治家は、何かを犠牲にしていると言うよりは、風紀がゆるんでルール違反や失言を繰り返しているように見える。だからこそ、自分たちばかりが貧乏くじを引いている、という気分で国民は離反したのではないか。今後、内閣改造で信賞必罰の原則は守られるようになるのか。
-(経済問題について)、為替と金利をどこにもっていくのか。インフレ・ターゲットを導入する気はあるのか? 自民大敗を受けて経済施策が不安定になるという判断を外国人投資家その他が下すことで、株安を招いて時にはどのように対処するのか。
ここまで書いていて気づきましたが、確かに、テレビで手早く議論するには、不向きな内容だったかもしれません。うまく、言いたいことをかみ砕いて、言える技術を、どのような場面の話についても、身につけたいものです。
経済や会計の話については、常に触れているので比較的たとえ話も含めて頭に浮かびやすいのですが、もっと頭の中でのフレームワークやボキャブラリを増やさないといけない、と反省した日でした。
辛抱強くおつきあいいただいた、関係者の方々に感謝をしています。
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