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May 27, 2006

女性であることが有利・中立・不利な職業とは?

本日は、丸の内キャリア塾という、くらたまさんとのトークショーでした。

その中のトークや質疑応答の中で、意外と、私が説明した「女性であることが、その職業にとって有利なもの、中立なもの、不利なものの3つに分けられる」という話をしたのが、複数の人から目鱗だった、というとこを言われましたので、ここにまとめたいと思います。

どういう文脈でその話が出てきたかというと、働く女性は、母親になることも含め、育児・仕事に追われてしまうけれども、自身の仕事のキャリアやステップアップも同時に考えなければならない。そのときに、どういうことを考慮に入れるべきか、というテーマでした。

そのときに、私が、女性にとって、仕事は以下の3つに分類できるので、少なくとも女性にとって不利でない仕事、できれば有利な仕事を選んだ方がいいのではないか、というのが提言でした。

1.女性であることが有利な職業
2.女性であることが中立な職業
3.女性であることが不利な職業

では、具体的にどのようにこの3つを見極めればいいのでしょうか? また、今、このブログを読んでいるみなさんの仕事はどこに属するのでしょうか?

1.女性であることが有利な職業

これは、以下の要件が当てはまるような仕事です。だいたい、世の中の仕事の2割くらいでしょうか。

・提供する商品やサービスのお客様が女性が中心なもの。消費財、生活財、育児用品、ファッション用品など。特に、B2Cといわれる仕事が多いと思います。女性ならではの視点や能力が自然に生かせます。

・また、職場に女性が過半数以上いるところ。結果、すべての制度がいかに女性に気持ちよく働いてもらうか、とういことに配慮されるようになります。

化粧品、スーパーマーケット、食品メーカー、トイレタリーなどがすぐに思いつくのではないでしょうか? 実際、これらの会社は従業員比率も、管理職比率も、女性が高くなっています。また、産休・育休なども充実している会社が多いようです。

2.女性であることが中立な職業

これは、以下の要件が当てはまるような仕事です。おそらく、仕事の3-4割だと思います。

・提供する商品やサービスのお客様の対象は女性も男性もいるが、特に性別によって好みが変わったり、コミュニケーション手法が変わらないもの。

・また、職場に女性がおおむね、30%を超えている職場。女性中心とまでは行きませんが、ふつうに産休・育休がとれる環境です。

例えば、私が勤めている外資系金融はおおむねここに当たります。ほかには、公共系の仕事、公務員や通信電気などがこのエリアです。教育産業も一般的にはここでしょうか。

3.女性であることが不利な職業

これは、以下の要件が当てはまるような仕事です。おそらく、仕事の4-5割で、なんだかんだいって、いちばん多いと思います。

・提供する商品やサービスのお客様の対象は女性も男性もいるが、主たる購買決定者や意志決定者がほとんど男性で、男性の仲間内にはいるか、「おじさまキラー」になるしかない。

・また、職場に女性がおおむね、20%以下であり、女性の存在を無視しても職務が回る。

例えば、建築・機械など、B2Bといわれているような、企業間ビジネスの場合が多いです。ほかにも、日本の伝統的企業はかなりの割合で、ここに当てはまると思います。

上記の3つのカテゴリーに就職すると、それぞれ、順送りのロード、止まっているロード、逆送りのロードを歩くのと同じイメージになると私は考えています。したがって、同じだけ本人が進んでも(努力しても)、より先に行ける職場と、なかなか進まない職場があるわけです。

もちろん、これは一般論であり、どうしても3のエリアで自己実現を目指したいところがあれば、女性でも大いに就職するべきだと思いますし、逆に今3にいる企業も、これからどんどん、2や1に移っていくとは思います。

ただ、もし、特にこれがいい、あれがいい、ということがなければ、柔道やレスリングに体重別にクラスがあるように、あるいは各種スポーツ競技が男女に分かれているように、無理な苦労はしないほうがいいかなぁ、というのが、私の観察です。

これから就職する方、転職先を探している方、ぜひ、この視点も活用してみてください。

2006 05 27 [2.実体験観察から] | 固定リンク

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前回の記事を読んで「知名度も多様性もない会社からは、さっさと転職しよう」と考えた 続きを読む

受信: Jan 22, 2007, 6:57:47 PM

コメント

投稿者: gowest (May 29, 2006, 9:42:08 PM)

こんにちは。3つの分類、興味深く読みました。職場の男女比と育児休暇取得率の関係なんて調べたら面白いかも?
私(出版社)の場合は、職種的に2になるかと思います。ただ、同じ業種でも会社によって育児への理解度はかなり異なると思いますし、今でこそ弊社でも母業をしながら仕事している人が増えてきましたが、会社の理解がまったくなかった時代もあったと聞きます。2、1が増えていくといいですね。

投稿者: あいみ (Jun 5, 2006, 10:52:41 PM)

こんにちは、むぎさん!超お久しぶりです。US出張お疲れ様でした。いつも沢山分析してくれてて(せずにはいられない?)すごいな、と感心して楽しく読ませていただいています。私は本職は思い切り3に属しているのですが(パーソナルワークは1or2ですが)、1,2,3どれもやっていて思うのは、何が有利か不利かは、何を大切に思うかで180度違うってことかな。3な私も、ムギさんがご指摘の通り「しんど」とか「損ジャン」とか思うこと沢山あります。でもたぶん経験した人しかわからない(と思われる)「良いこと」も沢山あること知ってます(笑)。結局大きな視点で見たら平等なんだなあ?とか思えるようになりました、、これって年とったってことでしょうかあ(爆)。また、今度飲みながらお話ししましょ!
あいみより

投稿者: ムギ (Jun 10, 2006, 12:38:18 AM)

gowestさん、こんにちは。

そうなんです、だんだんと3の会社が少数派になっていくといいなぁ、と思っています。

そのためには、3だと儲からないとか、いろいろな制度上まずい、とならないといけないのですが。

特に、1-2の会社が、男性にとっても過ごしやすい会社だとベストですね。

でもそうすると、1とは定義がくるってしまって、なかなか悩ましくもあります。

投稿者: ムギ (Jun 10, 2006, 1:35:02 AM)

あいみさん、こんにちは。

まぁ、そうなんですよねぇ。で、3の世界でとけ込んで、それなりにおもしろいことも、たくさんあるわけです。

私の仕事も、会社を見ると女性が多いですが、私のやっている分野はほかは全員、男性です。なので、よく飲み会系で集まると、まぁ、男性ばかり。

でも、なんとなく、いいこともありますよね。

まぁ、いろいろな足し引きで、考えていきましょう。

投稿者: 葵 (Jul 13, 2006, 4:10:37 PM)

初めまして。 いつも読ませていただいております。
私はシングルワーキングマザーです。
今の私の勤めている会社はまさしく3番!
以前から漠然と思っておりましたが、会社を言い訳にして自分が卑屈になってるのではないか… と、気持ちを押し込めていました。
ムギさんにハッキリキッパリ分析して頂いて、気持ちがすっきりいたしました。
これで転職に思い切れます。背中を押してもらった感じでしょうか(笑) 
前向きになれました。 ありがとうございます。

投稿者: K (Feb 7, 2007, 11:24:09 AM)

BSCでいう「顧客の視点」に女性あるいはより広い意味での「多様性」を対象とするようなビジネスが、女性親和性が高いと、えーと考えています。すなわり上位の「戦略テーマ」→「財務の視点」から落としてきたときに、女性あるいは多様性のある顧客(社内・社外)でないと、なかなか女性活用あるいはダイバーシティはすすんでいかないなと思っています。

逆に、このカスケードがうまく描ければ、KPIなどの指標も設定しやすく、企業戦略との一貫性も担保されると思うのですが…

この考え方を、被雇用者の視点で見たのが上記の分類だな、と思いました。

投稿者: MUGI (Feb 18, 2007, 11:07:42 PM)

Kさん、こんにちは。

これからは確実にでも、多様性を要求される職場が増えてくるので、追い風だと思っています。

投稿者: K (Feb 19, 2007, 5:11:17 PM)

そうですね。中長期的には間違いない流れだと思います。

本質的には、「多様性」が戦略的に解釈される(利益増加、チャンスロスの極小化)必要があるんでしょうが、現状は「女性管理職増加」や「育児休暇取得率向上」などの、経営指標とは直接関係のない目標指標が設定されているように思います。

なんとか経営的な視点でダイバーシティ推進を促したいと思いつつ、説得力のあるソリューションが考え付かず、もどかしい思いをしています。

投稿者: ムギ (Mar 24, 2007, 11:40:42 AM)

Kさん、こんにちは。

目標設定について、まったく同感です。中間指標ではありますが、それ自体がダイバーシティを進めるとは思えません。

基本的には、生産性のより厳密な計量と、それについての男女の性差をなくすこと、かつ、全体的に長時間労働を辞めること、につきるのではないかと思っています。

いかがでしょうか?

投稿者: K (Jun 10, 2007, 5:09:27 PM)

おっしゃるとおりだと思います。生産性の厳密な計量もそうですが、相対的にアウトカムを適正に評価するということのほうが比較的難易度が低いのかもしれません。(鶏卵前後な話ですが)アウトカムを出すために長時間労働を前提としないような業務プロセスを組むことが前提になってしまいますが…

割増賃金を考えると、長時間労働をすることによって少なくとも25%以上の生産性向上がないと「割に合わない」はずなんですけれどもね。

この辺は、「3だと儲からないとか、いろいろな制度上まずい」というコンプラの強化により一定程度改善されるかもしれません。

投稿者: 敦子 (Jan 3, 2008, 6:50:39 PM)

金沢の田舎で専門学校や保育園などを行っています。
いろいろ今まで職業をしてきましたが、
女性にとっての3分類当たっていると思います。
私の職業は女性に有利そのものの分野です。
(オーストラリアでは70%女性です。)
が、変化に乏しく個人の孤独な努力が必要です…。
私たちは基本的に女性が働く環境の応援団に
ならなければならないと考えています。
何かお役に立てることがあればおっしゃってください。
全国の仲間に問いかけてみることもやぶさかではありません。

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