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May 22, 2005

電話中心文化人 VS メール中心文化人 ~ コミュニケーションの同期・非同期性

今週は、コミュニケーションの手段で分かれる文化について考えてみたいと思います。

ここ数年、固定網も、携帯も、電話の音声での通話量が減り続けています。

なぜ減るのか、どこで減少が止まるのかということが、業界人が集まるとよく話題になりますが、私の仮説は「これは文化の交替であり、しばらく止まらない」です。

なぜなら、コミュニケーションに使う手段は、どうしても人は一つのものをメインに置き、別のものもサブにつかうようになり、そのメインの手段に置く人数の多さで全体的な利用量が変わってくると考えているためです。

そして、今、特に20代以下に、電話中心文化(=同期型コミュニケーション)からメール中心文化(=非同期型コミュニケーション)へ、すごい勢いで人口のシフトが起きているのではないかと思っています。

例えば、私は代表的なメール中心文化人で、コミュニケーション手段について、以下の頻度で使っています。

1. PCメール。これがないと生きていけない。
一日Private Accountが20-30通、会社のアカウントで多いときで100通以上、少ないときでも30-50通はメールを送っています。ノートパソコン+Air ''Hの電源を一日中、入れっぱなしです。

2. 携帯メール
ジャンクメールを除いて、だいたい受信が一日5-10通、送信も同じくらいでしょうか。また、携帯からPCのメールを移動時間はよくチェックして、携帯を入力機器として、PCのメールもよく読み書きしています。

3. ようやく電話
一番使う会社の電話でも一日5回くらい、携帯もよほど緊急性があるときにしか自分でかけません。

なぜメールの方が好きなのか。電話だと、自分のやっている作業を一端手を止めるなど、自分でコントロールできないためです。こちらからかけるときも同様で、時間が見えない。そう、メールが好きなのは自分勝手なコミュニケーション(=非同期なコミュニケーション)が好きな人なのです。

もし電話をかけるのであれば、ランチのアポや、あるいはミーティングでしっかりと30-60分の時間を確保するほうが好みです。自分から電話をかけるときも、「ここからここまでを電話の時間」と言うように決めて、やっています。

今後電話がIP化することで、相手のプレゼンスが分かるようになり、互いに電話を受けてもいい、かけてもいい、みたいな状況が分かると、よりいいなと感じています。

逆に、30代半ば以上の人を中心に、電話文化人の方が多数を占めているかと思っています。

電話文化人とは、コミュニケーションのメインの手段が電話で、メールは事務連絡など、サブに使うもの、という位置づけの文化の人です。

電話文化人の人にとって、メールは時間がかかるし、反応が見えないし、煩わしいもののようです。また、メールだと、相手の反応があるかどうか分からないし、反応があってもそれに誤解があるのがめんどうだ、ということでした。

なので、電話文化人の人たちは、ある意味、濃いコミュニケーション(=同期コミュニケーション)を厭わないし、得意な人たちと言えると思います。

この文化は、以下の二つの要件が大きな分岐点になるようです。

1. 自分がこれまで、どちらに慣れてきたのか
2. 周りの人がどちらをよく使っているのか

1は高校→大学→社会人となるにつれて、どちらの方が頻度多く使ってきたのか。これは時代背景やテクノロジーの進展が関わっていると思っています。

しかし、1以上に重要なのが、2ではないかと思います。

私の周りの人は、圧倒的にメール文化人です。だから、電話ではなかなかつかまらなくても、メールだったらほぼ確実に半日以内に返事がきます。なので、とりあえずメールを書きます。電話をしたいときには、相手に電話をいついつにしていいか、と言うアポを取ります。

自分の周りがそうなので、これが当たり前だと思っていたのですが、電話中心文化の人にとっては、交信相手も電話中心文化の人が多く、メールだとコミュニケーションの役に立たないわけです。

これまで、手紙が電信に、そしてファックス・電話に、となってきたように、コミュニケーションはどんどんと便利に、そして内容が濃くなる方向にあったように感じています。しかし、電子メールは電話に対し、逆に濃さを薄く、でも自分勝手な、非同期コミュニケーションを許す、ということでこれまでの進化の方向とは違ってきていると感じています。

これからメールや、あるいはブログ+SNSと言ったような自分勝手な非同期コミュニケーション文化が勢いを増し続けるのか、それともTV電話などで同期コミュニケーション文化が巻き返すのか、注目していきたいと思います。

さて、あなたはどちらのコミュニケーションの方が好みですか?

2005 05 22 [2.実体験観察から] | 固定リンク

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コメント

投稿者: hideto (May 23, 2005, 7:51:22 AM)

私はメール中心ですね~。
特定の人は混乱しやすい内容+返事あまり書かないので、電話するのですが。
その分時間が凄くかかりますが。
ライブドアの堀江社長も、メールによる一元管理をしてるとのことで、同期型の電話と違って、メールは色々と使いやすいのではないでしょうか。

あ、そういえば結構使ってますが、メッセも同期型ですね・・・。
ということは、ただ単に文字による交流が多いだけかな。
電話よりかは非同期型なんで、ある程度余裕があっていいのかもですね。

投稿者: ムギ (May 24, 2005, 12:27:02 AM)

hidetoさん、こんにちは。

そうなんです。実は自分がメール文化だったので、逆に電話文化の人たちとじっくり会話をするようになって、その違いがとても新鮮でした。

おそらく、電話とメールの違いの同期・非同期以外にも、おっしゃるように、保存できるかどうかということと、あと自分にコミュニケーションに向けての余裕があるかどうか、というのが違うのでしょうか。

もっとも、例えば私たちが、あと10年たったときに、もっと電話を使っているのか、あるいは相変わらずメールなのか、はたまたぜんぜん違うコミュニケーション手段を使っているのか、ぜひ知りたいですね!!

投稿者: まっち (May 24, 2005, 3:54:30 PM)

私は読み手(受け手)の自由度の大きさ(具体的には読むか否か、またいつ読むかを
選択できる等)という意味で、メールの方が電話より自分勝手の度合いが小さいと考え
ていました。
メールは非同期であるが故に、お互いがある程度自分勝手に議論を進められるが、
その自分勝手度を自由度と言い換えると、逆にいえば自分勝手ではなく、相手の自由を
尊重しているという側面も持っていると思ったので。

私は主にメールを使いますが、緊急度の高いもののみ電話を使います。

それにしても、同期・非同期という切り口が斬新で感心!

投稿者: いまごん (May 25, 2005, 7:30:24 AM)

こんばんは。
面白い考察ですね。

私もメールが好きです。
電話は、掛ける前の深呼吸とさぁ掛けるぞ、という気合が必要な性格だったりします。多分、失敗できないぶっつけ本番ということと、相手によく思われたいとどこかで思っていることが原因かなぁと分析しています。
ただ、早くいろんな疑問がその場で解決することは捨てがたい利点です。
文章にすると、推敲して直すことができるのと、自分の頭も整頓できること、また、スピードや頭の回転を要求されない(すっごいトロいんで...)、記録が残る、というところが利点だと思っています。
メール 1通送るにも時間がかかるので、メール好きだけど電話は必要、という中途半端な位置です。

私はいわゆるユーザーサポートのような仕事をしていますが、顧客によって、好みのコミュニケーション手段が色々決まっています。とにかく電話でその場で答えて欲しい人、メールで記録を残したい人、図で書いて FAX してくる人、パワーポイントに書いて送ってくる人 etc.etc. 割合的にはメールの人が数年前に比べ圧倒的多数になってきています。
電話が好きな人は、メールや web はあまり使わない傾向にあり、web で調べるよりも聞いた方が早い、という考えの人が多いです。

メール好きで、かつ、face to face のコミュニケーションを怠ると(言いたいことが口にできなくてもメールでは言える)、同期的な人間関係がすこぶる苦手なり自己中心になってきたりして、私の周りには心身のバランスを崩している人が多いので心配です。

投稿者: hideto (May 25, 2005, 11:26:14 AM)

いまごんさんの書き込みで1つ。
>メール好きで、かつ、face to face のコミュニケーションを怠ると(言いたいことが口にできなくてもメールでは言える)、同期的な人間関係がすこぶる苦手なり自己中心になってきたりして、私の周りには心身のバランスを崩している人が多いので心配です。

これ、私実際になりましたよ・・・。
長期休暇とか、ほんとあまり人に会わないので、メールで済ましてたら、自己中心とかまではいかなかったけど、たしかに人と話すのが苦手になりましたね。
なんとかしたいと思いつつ、学校以外の友達は遠いので、どうしてもメールになっちゃったりしてます・・・。

投稿者: いまごん (May 26, 2005, 12:08:01 AM)

hideto さん、今は体調など戻られましたか? お大事になさってください。
人に会わないと人と話すのが苦手になる、とおっしゃるのは本当にその通りだと思います。

職場でつい、向かいの人にもメールを送ってしまったりします。元は「相手の時間を中断させない」という正当な理由がありますが、毎回それをしていると、相手の仕事を遮って声を掛けることに躊躇してしまう、ときに恐怖すら覚える自分がいます。
それに気づいてから、話してすむことはなるべく話しかけるようにしました。すると段々話しかけることにも慣れてきてストレスを感じなくなってきています。
人間は良くも悪くも「慣れる」動物なんだなと思います。

メールが好きな方でも、ご家族や周りの人達と楽しくコミュニケーションをするなど、同期的、アナログ的な部分に接する時間を持てればよいのではと個人的には思います。

投稿者: まっち (May 26, 2005, 6:44:56 AM)

いまごんさんとhidetoさんのコメントを見て気がついたのですが、同期コミュニケーションの難しさの1つとして、同期をとる最初のタイミングづくりがあげられると思いました。その点メールは非同期なので、同期をとる最初のタイミングを気にしなくてもよいという点で便利。
また、最初のタイミング問題をクリアしたとして、その後のコミュニケーションの中でも、相手と同期をとっていく事が、最近は難しくなっているとも思っています。その理由は、近年に求められる生活のスピードの速さが背景かなと。
もちろん、メールなどの非同期文化が広まってきて、ますます同期コミュニケーションを行う場・トレーニングが少なくなっているのも、相手と同期をとれないという面を加速していると思います。
心身のバランスを崩すのは、同期・非同期というだけの側面からは、私は分析できないなあと思っています。ただし、要因の1つであるとは思います。

投稿者: ムギ (May 26, 2005, 8:28:36 PM)

いまごんさん、hidetoさん、まっちさん、こんにちは。

確かに、奥が深い問題ですね。

-相手をどう気遣うのか
-最初のきっかけをどう作るのか
-途中をどう進めるのか

など、いくつかのポイントを押さえれば、メールでも電話でもいいのかという気がしてきました。

とはいえ、私もけっこう、電話はドキ、とします。逆に、こちらから相手の時間をじゃましても大丈夫、というだけのものを持っていると、電話でもいいのかもしれません。

試しに、自分が使わない手段をあえて意識的に使ってみる、という期間をもうけるとおもしろいと感じました。どうでしょうか?

まっちさんの指摘もありますが、逆に、かなり深いコミュニケーションをメールで行っている、ということを知った電話文化の人に驚かれることもあります。

まとまりがなくなってしまいましたが、もうすこしいろいろと訓練していきたいな、と思います。

投稿者: ずぼらでgo! (May 27, 2005, 2:09:21 PM)

こんにちは。ときどきお邪魔してROMしています。メールと電話ですが両方使います。

メールの利点としてはムギさんがあげられたように、相手が自分の都合のいい時間に返信できる点も大きいし、その他にも、一度に大人数に送ることができる、履歴に残る、などありますよね。

わたしも電話はどちらかというと苦手なので、メールを好むのですが、仕事や、宴会の段取りなどになると、細かい行き違いでやりとりが妙に長くなってしまうこともあります。(面倒くさがりなので、わたしの書き方が大雑把なせいかもしれませんが)

なので、メールでまどろっこしく感じたら/整理がひつようと感じたら、一度電話で話してから、必要ならばメールで再度結果をまとめて送る。または電話で一度話した後にメールでサマリーだけ送る、なんて感じの使い方が多いかな〜。

投稿者: ムギ (May 28, 2005, 1:36:52 PM)

ずぼらでgo!さん(でいいのかな?)、こんにちは。

あーー、それいいですね。メールの繰り返しで、たまに電話でフォロー、そういう織物みたいな紡ぎ方をできるといいなぁ、と思います。

きっと、なんでも、相手とのやりとりをどうしたいのか、どこにもっていきたいのか、ということを相手の立場で考えることができるようになれば、柔軟に対応できるのでしょうね。

まだまだ難しいです。またぜひ、遊びに来てください。

投稿者: めたろう (Jun 4, 2005, 10:26:12 PM)

はじめまして!いまごん様のHPから遊びに参りました、めたろう、と申します。

おもしろい!かつて携帯電話のCSに5年強在籍した者として、この記事は非常に興味深いです。
この記事への指摘したい点を幾つか上げさせて頂きます。

(えーと「同期」という用語の使い方があっているかどうか微妙ですが)
・同期→非同期のシフトの件は、中期的には携帯電話の爆発的普及のゆり戻しと見るべきでは無いか、と言う点。
携帯の急成長から飽和の始まりくらいをリアルタイムで観察してきた私にとって、携帯電話文化の未成熟さと、大混乱の状況は目を見張るものがありました。
テレパシー妄想が形を取って現れたとしか思えない、携帯の極端な同期性。

実は固定電話と言うものは必ずしも同期性が強いとは言い難いものだったと私は思います。
相手が必ずしも捕まるとは限らない固定電話文化。それ以外の手紙・FAX・電報・ポケベルにしても、場所時間を問わない携帯の出現以降のコミュニケーションとは決定的に違っている様に思います。
相手との距離感の取り方に関して、公と私の境界に関して、(もともと崩壊への流れがあったにせよ)大混乱に陥れた原因の多くは携帯文化の出現にあるのでは無いでしょうか。
(かの「エヴァ」のクライマックスのごとく)人々の脳内世界が癒着してゆくのでは無いかと迄感じられた携帯時代から、距離を置く為の「ゆり戻し」としてのメール時代。
この「ゆり戻し」に関しては、携帯出現以降のここ15年程に関して言えば世代間のでの変化つうか断絶が5年毎くらいであるのでは無いかと思います。

・上記の記事からコメント群では、コミュニケーションの「出会い」の段階が扱われている様ですが、より深いコミュニケーション、すなわち「濃いーーい友人」「仲の良い家族」「カップル」等に進んだ段階での同期/非同期分類はそのまま当て嵌まるのか?
一方で、そもそもネット上でしかつながりの無いコミュニケーションは皆が非同期であるかと言えば、ネットゲームというものがあり、2CHに集う暇人たちが存在し、と、これも一概には言えんのでは無いかと、考えるのであります。

ですので、この問題に関しては今後もっと詳細な調査やら定義付けで掘り下げて頂きたいなぁ、と期待してしまうのでございます。
(って、どうも「同期/非同期」がスピードの問題だけの様な書き方になってしまいました。うーむ。)

投稿者: ムギ (Jun 5, 2005, 9:58:30 PM)

めたろうさん、こんにちは。

おもしろい指摘をいくつもありがとうございました。

なるほど、携帯が実はP to P型の同期型コミュニケーションを実は増長していたわけですね。確かに、それまでは手紙やFAXが活躍していたのですから。

同期→非同期、というのは一つのサイクルになるのかもしれません。癒着から揺り戻しへ、密着からコントロールへ。

私は濃い友人でもメールでコミュニケートしますが、メール・電話・オフラインのすべてを使い、とにかく要は回数を多くするわけです。で、多い回数の時にはメールが適している、ということだと思います。

逆に、薄い友人などは回数も薄いから、メールだとかえって意思疎通がうまく行かないような気がします。

かといって、2chやBBS、ネットゲーム、チャットなどのほぼリアルタイム・チャット、あるいは私もメールチャットをよくしていますが、これは確かに形を変えた同期ですね。

了解しました。もうちょっと、サイクル論で少し考えてみたいと思います。

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