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February 11, 2005

音・画像のデジタル化の進展が意味するもの

Hi-MD

ここ1年近く、毎日何らかの携帯音声・映像機器を持ち歩くようになっています。

その理由として、最近デジタル・ストレージの機器が増えた上に安価になり、コンテンツを持ち歩くのに小型で大変便利なものが増えているためです。

手元にある、音声・映像を持ち歩ける機器は以下の5つです。すべてを持ち歩いているわけではありませんが、状況に応じて使い分けています。

1. Hi-MD
2. 通常の再生専用MD
3. ノートパソコン
4. 携帯電話
5. 携帯DVD

では、なぜこんなにたくさんの機器を日々使うようになっているのか。これからどうなるのか。

いま、音声や画像の流通に何が起きているのかを、デジタル化、CD、DVD、携帯機器などをキーワードに考えてみました。

最も初期からデジタル化されたコンテンツはCDです。ところが、CDの売上は年々落ちているています。

2004年の音楽CD売上は3,478億円で、2003年に比べて8%下がったそうです。これは不正コピーが原因だからコピーガードを強化しよう、という主張がありますが、果たして本当なのでしょうか?

一方、DVDの売り上げは2003年比35%増の2,871億円だそうです。音楽DVDも映画DVDも順調に伸びています。DVDは不正コピーはないのでしょうか?

また、i-Podを持ち歩く人が増えてきました。少し前にヨーロッパに出張に行ってきましたが、空港でi-Podを使っている人が大変多いのが目立ちました。これはどういうことなのでしょうか?

デジタル・コンテンツについて感じている、私の視点は以下の3つです。

1. これまで、「市販音楽CD」に狭く限られていたデジタル化の恩恵がくDVDや、簡単に持ち歩ける録音機器など、幅広い分野に及んできた。

-DVDによる安価なドラマや映画の増加
-半導体やハードディスクの値下がり、圧縮技術の発達により、機器が安価になり、普及率も増えたこと

2. 1にも関わらず、CDの値段が変わらないため、CD単体としての相対的な魅力がなくなった。そのため、DVDを買ったり、自分でCDを複製して楽しむようになった。

音声についてはデジタル・コンテンツは市販のCDを買う、くらいしか方法がありませんでした。それが、極端な話、ありとあらゆる音声や画像ががデジタル・コンテンツとして流通できるようになりました。DVDを買ってもいいし、自分のオリジナルのCDを作ってもいいし。

それなのにこれまでとおなじやり方でおなじ値段でCDを売っていたら、少子化の影響もあり、売上が落ちるのは当たり前ではないかと思っています。

さらにCDの落ち込みから俯瞰すると、これから紙ベースのコンテンツの売上もますます落ちるのではないか、ということを考えています。

なぜなら、もともとデジタル・コンテンツのはしりは突き詰めると、書籍や雑誌になるためです。どんなにコピーしてもほぼおなじ品質の情報が限界費用がとても安くできるのは、ある意味デジタル・コンテンツとおなじ性質を持っています。

そして、私が日常的に5つもメディア機器を使っているように、携帯電話にしろ、携帯音声機器にしろ、これまで以上に安くハードウェアが流通することで、その上に乗るソフトもどんどんリッチになってくると考えています。そうすると次の意味合いとして、

3. これから既存のメディア(CD、書籍)はますます厳しい競争にさらされる。これを防ぐためには、徹底的にマルチソース対応するしかないのではないか

ということを考えます。

これまで、各メディアで例えばCDを買うとこれはCDとして楽しむもの、本は本として楽しむもの、として、一応ネット等に対応していたとしてもせいぜいおまけ程度、特に持ち歩くときにはMDやMP3にしたいとか、出先では本は音声で聞きたい、などの要望に対応し切れていないと思っています。

それよりは、例えば海外ではベスト・セラーはAudio bookになっているのが当たり前のように、一つのコンテンツをしっかりと複数の方法、特に携帯機器に対応できるように加工することが必要だし、その流れに対応できたコンテンツ提供者が生き残れるのではないかと考えています。

とはいえ、言うは易く行うは難し。コンテンツの加工は手間暇がかかりますし、あまり手間暇をかけすぎると、コンテンツの限界費用が増えてしまった本末転倒です。

人間の入力機器、文字・耳・感覚などをどう生かすのか、マルチソース、デジタルコンテンツなどをキーワードにこれからもアンテナを立てていきたいと思います。

2005 02 11 [2.実体験観察から] | 固定リンク

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