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December 21, 2004

社会人英語上達法-14年間と1,500万円のコストをかけて得た物

本当にやさしい???

今回は、「社会人になってから英語に上達する方法」です。これまでの、私の14年間と1,500万円のコストを凝縮したノウハウの公開になっています。

私も社会人になって早14年、まぎれこんでしまった外資系で暮らしており、一応、英語でプレゼンをしたり、海外のメディアのインタビューに答えたり、生放送のテレビに出てコメントをしたりなど、けっこう大胆に英語を使っています。しかし、全く、全く自慢になりませんが、以前、ブログに書いたとおり、大学を卒業したときに、TOEICが420点でした。

このブログを読んでいる人、ほとんどの人はTOEIC、420点よりもいいと思います。これで、希望が出ませんか? 英語の本や教科書って、はじめからできる人や、英語が好きな人が書いているケースが多いんですよね。それに対して、できなかった人ができるようになるためには、ということをまとめたいと思います。

いったいどうやったら、社会人になってから英語が上達するのか。

ポイントは
1.潜在意識に英語を使うことによるメリットをたたき込む
2.英語の量に触れる。1日1時間以上!!
3.発音練習を徹底的にやる

の3つとなります。

具体的には、以下の通りです。

1.潜在意識に英語を使うことによるメリットをたたき込む

すべてはここから始まります。「なんとなく英語ができるようになるといいな」なんてことでは、人間の潜在能力はなかなか動きません。

私がなぜ英語が上達したか。簡単です。「英語ができない人間は外資系では人間扱いされない」からです。会議でディスカッションに参加できない、メールを読めない、社内報がわからない、など、社内のコミュニティに参加できません。

まぁ、これは極端な事例かもしれませんが、それくらいすごい環境、例えば海外旅行にツアーガイドなしで行く、英語でどうしても読みたい本や聞きたい音楽を作る、などまず目標を作りましょう。

よくあるのが、英語ができないと社内出世に響く、というのがありますが(最近の社内昇進試験ではTOEIC 720点を標準にしているところが多いようです)、そんなのもいいと思います。

2.英語の量に触れる。1日1時間以上!!

よくある悩みとして、NHKの英会話を何年も聞いているけれども、ちっともうまくならないという話があります。当たり前です。だって、あの20分の中で、いったい何分英語を話していますか? ほとんど日本語です。ましてや、逐語訳なんて必要ありません。

必要なのは、英語の頭の使い方を覚えることだし、右脳に十分な英語の量のデータベースを作ることです。

アルクのヒアリングマラソンやよく新聞で出ているCD BOOKをずっと聴くような講座、あの話は理にかなっていると思います。問題は、途中で飽きちゃうんですよね・・・。

なので、私はビジネスに必要な英語をずっとCDで日常、聞きっぱなしにしています(詳細は、ブログ「CD、テープを聴いて勉強しよう」参照ください)。

イメージで言いますと、運動や音楽を習うのと全く同じ練習量です。一日最低1時間、3ヶ月から半年続けると劇的に変わってくると思います。逆に、それくらいやらなければ、あんまり関係ありません。趣味のテニスを月に数回やっても、ちっともテニスも上達しないし、体も鍛えられないのと同じです。

3.発音練習を徹底的にやる

日本人の場合、話すために、あるいは相手の言っていることを的確に聞き取るために必要なのは、ボキャブラリーでも、グラマーでもありません。ひたすら発音です。

私は社会人になって8年目くらいまで、ネイティブと話すと、バカみたいな回数、聞き返されました。もう、何か言うたびに、毎回、聞き返されるのです。こちらは普通に話しているつもりなのに、先方にはちっとも通じない。だんだん話すの、いやになってしまいました。

今思うと当たり前です。なぜなら、私は以下の発音の区別ができていなかったからです。

S/SH
F/H/WH
Z/TH
L/R
B/V

また、cadenceと言われる、音の高低ピッチも非常に重要ですが、そもそもネイティブの友人から指摘されるまで、その概念すらありませんでした。

これは、先生について、教科書でみっちりとやりました。LとRの区別なんて、夢に出そうなくらい、繰り返しやりました。

すると、あら不思議。以前は大きな声でゆっくり話しても通じなかったのが、割と速いスピードでモゴモゴ言っても、ある時からほとんど聞き返されなくなりました。もう、これは学校教育を恨みましたね。ヒアリングの練習はずいぶん学生時代にありましたが、発音記号の練習なんてほとんどした覚えありませんから・・・。

発音については、いまは再び先生について、1ヶ月一回のペースで指導を再び受けています。発音の理論をさらに息、という領域にまで高めたもので、いまは日本風の発音を無理矢理英語風に聞こえるように工夫している、という英語から、ネイティブと同じ息づかいにする、ということでもう少し相手に聞き取りやすい発音になるよう、ブラッシュアップしたいと思っています。

あと、応用編としては、以下もおもしろいと思います。

4.英英・和英辞書をお友達にする

英英辞典と和英辞典は手元に準備します。電子辞書もいいですが、できれば紙の辞書を。なぜ英和ではなく、英英と和英なのか。「英語で考える時間」をなるべく増やすためです。

5.好きな本の原書を読む癖をつける

これもお勧めです。日本語でおもしろいなぁ、と思った本で、翻訳物でしたら、原書を見る。CDでもハードカバーでもいいです。だいたい内容はわかっているから、そこに英語がしみこんでくるので、こういう言い回しなのか、とか、あ、こういうことを英語で言いたかったのか、というのが、興味がある内容なのですーーーっと頭に入ってきます。

6.英語でしか話せない親友を作る

私が英語への動機付けが飛躍的に高まったのは、会社の研修で一緒になったNYの同僚と、とても気が合い、なんとか意思疎通を図りたい、と思ったことでした。

その同僚が幾度も、幾度も私の英語に対して聞き直すのが気の毒だったのでなんとか発音をよくしよう、と思いましたし、あとE-Mailの交換をしているときに、ネイティブ特有の気の利いた言い回しや言葉遊び、言い換えなど、いろいろ学ぶことがありました。

結論をまとめますと、英語は学問ではなく、スポーツや音楽の一種と思った方が的確だと思います。必要なのは、勉強ではなく、練習です。理論よりは素振りをして、いい試合をじっくりと見学して、いいコーチについて、試合にどんどん出る。あとはどこまで上達したいのか、目標を定める。

さあ、試してみてください。

2004 12 21 [5.生涯学習の勧め] | 固定リンク

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コメント

投稿者: sayaka (Dec 27, 2004, 1:19:43 PM)

ちょうど、英語学習法についていろいろ書いていたところだったので、トラックバックさせていただきました。正月明けからは「英語的発想」について書こうかなどと思っているので、よろしかったらのぞきに来て下さいな。

投稿者: ムギ (Dec 28, 2004, 1:23:03 AM)

sayakaさん、こんにちは。

英語について、sayakaさんのような、逆にバイリンガルの方からはどう見えているのか、とても興味があります。

イマージョンの方法は、関連づけとストーリー性を使っているのかと思いました。記憶付けには最適な方法のようです。

日本も色々と学習方法、勉強する風土ができるといいですよね。

ぜひまた、遊びに行かせてください。

投稿者: ミキ (Jan 20, 2005, 12:36:13 AM)

ムギさん、こんにちは。
最近、ムギ畑に会員登録したミキです。

苦手な英語から、ずっと逃げ回っていましたが、仕事で前に進むためには、もう逃げてはいられないなと感じています。
とても遅い遅いスタートですが、がんばって再出発します。

私のブログは始めたばかりでまだ記事が少ないですが、トラックバックさせていただきました。

投稿者: ムギ (Jan 21, 2005, 6:01:00 PM)

ミキさん、こんにちは。

トラックバックとコメント、ありがとうございました。

そうなんです、遅かれ早かれ必要なものは、逃げない方が得策というのが最近の学びです(笑)。

ブログはコツコツ書くことでいろいろなことが波及的に起きてきておもしろいツールだと思っています。

ぜひ今後も、一緒に活用していきましょう!!

投稿者: jubilate (Mar 3, 2005, 10:05:40 PM)

初めまして.記事を興味深く拝見させていただきました.
それでおたずねしたいことがあるのですが,

>発音の理論をさらに息、という領域にまで高めたもので、

とのこと,そのような発音の教育をしてくださる
外国語の先生とはどのようにして巡りあえるものなのでしょうか?

私は英語とドイツ語をほんの少しだけ勉強したことがあるのですが
言語によって上半身のうち使う部位が異なることに気づきまて,
そうしたことに意識的な環境で勉強できたらと思っておりました.

さしつかえのない範囲でお教えいただけますと有り難く存じます.
どうかよろしくお願いいたします.

投稿者: ムギ (Mar 3, 2005, 11:36:05 PM)

英語の先生は、実はもう一つのブログで知り合うことができた、All Aboutのビジネス英語を担当している竹村先生です。なので、巡り会いはブログからでしょうか。

http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/audio_book/2004/10/all_about.html

上記のブログを参照ください。竹村先生の連絡先があります。

発音等の矯正などの個人レッスンをお願いしています。

とりあえず、ようやく理論がわかってきたところで、実践はまだまだです。詳しくは竹村先生のビジネス英語のコーナーの中にあるプロフィールをご覧いただければと思います。

一緒にがんばりましょう。

投稿者: jubilate (Mar 7, 2005, 9:50:16 PM)

さっそくのお返事をありがとうございました!
(自宅パソコンでは日本語入力がうまくいかず
お礼申し上げるのが遅くなってしまいました,すみません)
TLL言語研究所のサイトものぞいてみたところ,
竹村先生ご執筆コラムなるほどと読みごたえある内容で
申し込んでみることに決めました.

投稿者: ムギ (Mar 7, 2005, 10:09:43 PM)

jubilateさん、こんにちは。

少しでもお役に立てて何よりです。

竹村先生の理論、おもしろいですよね。文字通り、なるほど、と頷けることばかりです。

ぜひ、発音練習、ご一緒にがんばりましょう。

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