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November 08, 2004

お勧めの書籍「幸せの心理学」より~なぜ人はブログ・アフィリエイトにはまるのか

ブログ・ランキングについての記事の中で、Mioさんから、なぜみんなそんなにブログ・ランキングに熱心なのか、という質問がありました。簡単に回答をコメントで書きましたが、改めて、書籍を紹介しながら、そのしくみを紹介します。

幸せの心理学 田舞徳太郎

表紙

この本を読むと、特に下巻の中で「ストローク」という大変重要な概念が出てきます。今回お願いしてるブログランキングや、その他人から受ける称賛、感謝などはこのストロークがキーワードなのです。私は、この本を読むことで、価値観や生き方に本当に多大な影響を受けました。

この本は、副題が「人生を幸せに生きたい人のために」となっている本です。著者は裸一貫から寿司のチェーン店を立ち上げ、その中で人の教育や幸せについて考え抜き、自ら交流分析と呼ばれる手法を学んで、今は教育者となって各種の指導や啓蒙本の出版に当たっています。

交流分析(Transactional Analysis)自体はエゴグラムという手法で有名で、自分の性格や自我、エゴの癖を見抜くことにより、自分の人生を自律的に生きるための手助けをするものです。6つの自我状態、と言われるCP, NP, A, FC, AC, RCなどを分析し、それぞれ自分が他人と対峙したときに、どういう性格が出やすいかを分析します。

上巻では、その基本的なしくみと、自分のパーソナリティーがどのような推移で形成されてきたのかを説明します。ここまではなるほど、ほーーーん、ふーーーん、とおもしろいのですが、それほど大きな気づきはありません。

本当にすごいことは、下巻から書かれています。ですので、この本を買うときには、必ず上下巻をセットで買ってください。

下巻の最初にストローク、という言葉が出てきます。ストロークとは、「心の食べ物」と著者は定義をしています。

定義上は、「自己及び他者の存在を認める働きかけ」となりますが、簡単に言うと、例えば仕事場で上司から「今日はよく頑張ったね、ありがとう」とか、あるいは夫から妻に「いつもおいしい食事をありがとう。本当に感謝しているよ」といった、相手の人間存在を肯定的に認めるものがストロークです。

1人1人、実はこのストロークこそが心が満ち足りる根元でもあり、本来の自分らしさや人間らしさを取り戻すことができます。人間はストロークをいっぱいもらい、あるいはいっぱい与えることで、初めて人生を生き生きと生き抜くことができる、という発想です。

ストロークの反対はディスカウント、です。他者をけなす言葉、相手の存在を認めない言葉がディスカウントになります。例えば、親が子どもに向かって「足手まといだから、どこかに行っていて」というものが典型的なディスカウントです。

なお、ストロークやディスカウントは言葉だけではなく、なでる・さする・キスをする・手をつなぐといった動作のストローク、殴る・折檻する・押す・蹴るなどという動作のディスカウントも対象になります。

この話はとても長くなるので、今回の記事はこれくらいにとどめておきますが、このストロークが欠乏すると、人間はいろいろな「ゲーム」、例えば迫害者のゲーム、犠牲者のゲーム、仕事中毒ゲームなどを始めます。

このブログでは、ランキングやアフィリエイト、クリック広告、アンケートなどでどれだけこのブログを読んだ人たちが、私から出そうとしているストロークを受け取ってくださり、それに応じてどれだけの方がストロークを返してくださっていのかを測ろうとしています。

だからこそ、ランキングにしろ、ユニークビジターの数にしろ、「自分の存在が認められている」ということを喜ぶために、なるべく互いにストロークを出し合い、充実していきたいと考えています。

このストロークという発想は、一度学ぶと、例えば下記の本にもほぼ同じ概念のものがいろいろ出てきます。

子どもが育つ魔法の言葉
「仕事ごころ」にスイッチを!
「ほめる」技術

ぜひ、このストロークをもっともっと、意識してみてください。

長文を読んでくださり、ありがとうございました。

2004 11 08 [3.お勧めの書籍, 7.ブログ・アフィリエイト関連情報] | 固定リンク

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受信: Feb 27, 2005 3:05:59 PM

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受信: Nov 26, 2005 12:59:11 PM

コメント

投稿者: N (Nov 8, 2004 10:10:52 PM)

いつもたくさんのストロークありがとうございます。なるほど~ですね!
日々、私が仕事で追いかけている事象は全くの別分野ですが、普遍的なことは、変わらないのね~と、両ブログ拝読しながら、自分の頭の整理させてもらっています。
私も早く発信できる人間になりたいなぁ~と思っている今日このごろです。

投稿者: きよ・Ricci (Nov 9, 2004 1:21:59 PM)

はじめまして。いつも楽しく拝読しています。
私も「なぜ人々が今ブログにはまるのか」について非常に興味がありました。
確かに、自分を認めてもらいたいという欲求は誰にでもありますよね。日々の生活を送っていて、誰にも注意を払われていないかもしれない自分に不安を持つことって、よくあることだと思うのです。そんなときに、「見てるよ」「がんばって」「そうだよね」なんていう言葉をかけてもらえるのがうれしいというか・・
これからも、たびたび遊びに来ます。

投稿者: ムギ (Nov 9, 2004 10:29:47 PM)

Nさん、きよさん、こんにちは。コメントありがとうございました。

そうなんです、人間は他人に存在を認められないと、生きていけないようです。

携帯電話がものすごく流行ったのも、自分の存在のつながりを人と得られるサービスだったからではないかと考えています。

インターネットの本当にすごいところは、これまで知らない人同士がこうやって会話をできることではないかと思います。

会ったことはなくても、こうやってゆるやかに気持ちの交換ができればと思っています。

またぜひ、遊びに来てください。

投稿者: くり (Nov 22, 2005 11:09:30 PM)

ストロークとディスカウントという概念、若者にとっても中高年にとってもとても大切なキーワードかも知れないと思いました。階層化社会のところで思ったのですが、むぎさんは前向きですよね。私は厳しい現実を見なければと思うあまり後ろ向きでした。人に対してこのストロークを使えたら、きっと自分自身明るくなれるんじゃないか、と考えます。そのくらいの気遣いはお金がなくてもできる筈、と思うとなんだか豊かな気持ちにさえなります。

投稿者: 斉藤 哲也 (Nov 26, 2005 1:02:29 PM)

私のブログでムギさんとムギ畑、そしてストロークのこの記事を紹介させていただきました。どうも有り難うございます。
TBもさせていただきました。よろしければお読みいただけると幸いです。

投稿者: ムギ (Nov 26, 2005 1:56:34 PM)

くりさん、こんにちは。

あーーー、でも、あまり前向きすぎても、今度は現実をゆがめてしまうので、危険みたいですよ。

ただ、ちょっとしたことでお礼を言う、声をかける、席を譲る、みたいなことしていると、なんとなく気持ちよく生きられるなぁ、という感じです。

タクシーに乗ったときに、一言でいいので、例えば運転手さんにおはようございます、こんにちは、なんて呼びかけてみるとその効果がわかります。

そう、ストロークは相手にだけではなく、こっちにもたまるのでいいなぁ、と思っています。

投稿者: ムギ (Nov 26, 2005 2:23:47 PM)

斉藤 哲也さん、こんにちは。

コメントとTB、こちらもありがとうございました。

ストローク、いいですよねぇ。でも、難しくて、まだできていないのが、相手がそういう概念がなくて、自分の殻に入ってしまっている人たちに対しては、まだまだ自分が無力だ、ということです。

他人の心を開けてこそ、ホンモノだと思いますが、そこはまだまだ、スキル不足です。

これからもよろしくお願いします。

投稿者: 斉藤哲也 (Nov 28, 2005 11:56:14 AM)

ムギさん、ストロークのお返しをありがとうございます。

こればっかりは、発信しながら慣れるしか上達する方法はなさそうですね。日本人には一番苦手なことかも。

blogにも紹介した淀川長治さんは、相手の心を開くストロークの達人だった思います。
それから、先日訪日したアメリカ人のお偉いさんは、ちょっとしたことでもすぐに感激してくれて、もてなす方が心地よくなってしまうほど、ストローク上手でした。だからこそ、たくさんの部下を持ち、後輩もついてくるのだということが、よく理解できる方でした。

昨年コペンハーゲンを一人旅した際に立ち寄ったレストランでは、とても元気なスタッフが張り切ってサーブしてくれたので、その様を誉めたら、実はその日がバイトの初日なんだと教えてくれました。ベテランスタッフよりずっと笑顔がいいと伝えると、店長にも言ってくれと茶化してくれて、独りながら楽しいランチを取ることができました。これもストロークのおかげだったなと、今振り返ると思います。

ムギさんも多忙な中、ストローク返しが大変でしょうから、今度は別の記事でストロークさせていただきますね。ストロークが上達すると『スマッシュ!』の必要性が出るかもしれませんね(笑)。

投稿者: beautiful freedom (Jan 29, 2006 5:50:57 PM)

初めまして、ムギさん!
ジーニアス・コードを受講しようと思って検索し、ムギさんのブログに来ました。そしてもう、ムギさんの魅力にはまってしまった私です!!いろいろ読んで、勉強させていただいております。
この記事で、ストロークが欠乏して、犠牲者や迫害者のゲームを始めたのは、「私だ!」とピンと来てしまったので、その辺のことをもう少し詳しくお聞かせいただけませんでしょうか?よろしくお願い致します。

投稿者: ムギ (Feb 4, 2006 6:06:52 PM)

beautiful freedomさん、こんにちは。

ストロークの欠乏ですが、対処方法は至ってシンプルなようです。

要は、自分がストロークを周りにあげれば、相手からストロークが返ってくる可能性が高くなるので、自分の心が満たされる、という順序です。

言うは易く行うは難し、だとは思いますが、ぜひ、試してみてください。

投稿者: beautiful freedom (Feb 5, 2006 9:46:34 AM)

ムギさん、コメントありがとうございます。
本当にシンプルで、思わず笑っちゃいました。
こういうことは、頑張ると疲れちゃうし、考えると出来なくなってしまいそうなので、これを機に、自分がそういう人になってしまうしかないですね!うん、いかしたストローク野郎になってやろう。。。

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