8.自己研鑽・Selfhelp バックナンバー


February 26, 2006

Psycho-Cybernetics 心の制御についての古典かつ名著を聴く

Psycho-Cybernetics

Psycho-Cybernetics by Maxwell Maltz

今回は、心と体の動きの仕組みを説いた古い名著であるPsycho-CyberneticsのAudio Bookを紹介します。この本は、累計で3,000万部売れているそうです。

Psycho-Cyberneticsは著者の造語ですが、直訳すると「精神が行動の制御に与える影響」といったところでしょうか。出版されたのは約20年前で、3年前にダン・ケネディにより新版も出ましたが、原盤の方がCD 2枚組でシンプルなので、こちらで十分だと思います。

この本の著者のMaxwell Maltzは医師でして、なぜ、同じ重症患者で、同じ治療をしても、治る人と治らない人が出るのかということに着目して、どうもそれは、心のイメージや考え方の癖のようなものから発生しているのではないか、という結論になりました。

今聞くと当たり前のように感じるかもしれませんが、当時はまだ脳科学も発達していなく、イメージトレーニングの重要性などもわかっていなかった頃で、非常に画期的な切り口だったわけです。この考え方は、現在のトレーニングや自己啓発書の基本思想に大きく影響してきました。

具体的には、著者は「Emotional Surgery」、つまり、「感情の手術」の重要性を説いており、心の持ち方を変えずに、対処療法を行うのは「Plastic Surgery」(形成手術、外科手術)のようなものであり、抜本的なところを直さないと意味がないのではないか、ということを事例とともに繰り返し説いていきます。

そして、幸せや成功は心の持ち方や行動の習慣から来るものであって、間違った心の持ち方の習慣に「Emotional Surgery」を行うことで、失敗や不安から離れ、自由な自分を楽しむことができる、と考えています。

具体的な「Emotinal Surgery」の方法としては、リラックスをして、そして、自分の心の中に、なるべく、具体的に、Visualになりたい成功のイメージを描くことを勧めます。そして、それが具体的なほど、私たちの心はそれが現実なのか、心の中のVisualなのか、経験なのかが区別をつけることができないため、どんどんとその心の中のVisualに現実の世界が近づいていくと説明します。

日本では邦訳などでは単なる成功法則の一つのような紹介をされてしまっていますが、どちらかというと、自己イメージを強化するための哲学であり、経験ある著者によって、半信半疑だった心と体のつながり方について、よりわかりやすく理解をでき、具体的なツボがわかる、という感じのAudio Bookではないかと思います。

最近はイメージトレーニングや心の鍛え方についての書籍がいろいろありますが、この本はその原典の一つで、よけいな商業指向や誇張がありませんので、心と体のつながり方に興味がある方にはお勧めしたいAudio Bookです。

2006 02 26 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック

November 13, 2005

The Four Agreements ~ 自由な人生のための四つの約束

The Four Agreements

The Four Agreements by Don Miguel Ruiz

今週は、ドン・ミゲル ルイスという、元外科医の作者が臨死体験を経て思想家になり、その思想を非常に簡単な4つの考え方、そしてとてもシンプルだけれども実用的な考え方にまとめた、The Four Agreementsを紹介します。

日本語訳は四つの約束というそのままの題名で出ているようです。私は日本語訳は読んでいませんが、とても翻訳もよくできている、ということでした。

この四つの約束は、自身がいろいろしがらみから解放されて自由に生きるために、必要なもの、と定義づけられています。

では、その四つの約束とはなんでしょうか? 以下のものになります。

1. Be impeccable with you words 正しい言葉を使うこと
2. Don't take anything in personally なにごとも個人的に受け取らないこと
3. Don't make assumptions 思いこみをしないこと
4. Always do your best つねにベストを尽くすこと

ここで言葉だけ表記してしまうと、薄っぺらく感じますが、実際に聞いてみると、心にしみじみと染み渡るような話が続きます。残念ながら、ナレーターは作者ではありませんが、とても上手なナレーターでほとんど違和感を感じません。

この四つの約束の由来は、メキシコ南部で広がっていた、古代のスピリチュアルな知識を求める集団をトルテックと呼び、作者はもともとはその教えに反発して外科医になったものの、その後やはりスピリチュアルなものに回帰していった、という背景があるようです。

正直、私はその背景にはあまり興味はないのですが、作者が言う四つの約束は、とてもシンプルでわかりやすく、しかも真理をついたものだと思いました。この四つを心がける限り、確かにいろいろなことが自由になれそうです。頭の中を整理するのに、とても役立ちました。

一つずつ、もう少し詳しく説明します。

1. Be impeccable with you words

これは、日本語では「正しい言葉を使うこと」と訳されています。直訳すると、「言葉を使うときには完璧でありなさい」という感じなのですが、作者が言っていることは非常にシンプルです。

悪い言葉は「Black Magic(黒魔術)」のように悪い考え方や悪い環境を引き起こし、どんどんそこに自分を追い込んでいく、と言う発想です。

人間は自由に生まれてきたのに、だんだんといろいろな環境、親や学校、社会に飼い慣らされていき、悪い言葉を覚えていきます。しかし、人間と動物を分ける大きな違いは、私たちが言葉、すなわち思想を持っていることであり、それをもっともっと大事にすることが、人間としての尊厳を保つために必要だ、という考えになります。

例えば、ゴシップ、人の悪口などを作者は「ウィルス」と呼んでいまして、どんどんと人に悪い考え方が伝播していくと定義します。

この考え方は、as a man thinkethでジェームズ・アレンが言っていることと全く同じであり、一つの真理なのだと考えています。

2. Don't take anything in personally

こちらは「なにごとも個人的に受け取らないこと」と訳されていますが、直訳そのままです。

例えば、通りがかりの見ず知らずの人にあなたが、「おまえはどうしようもない人間だ」と言われても、相手の頭がおかしいと思うだけで、まったく個人的にとることはあり得ないと思います。

ところが、なぜか少しでもこっちのことを知っていたり、権威の人からそういわれてしまうと、そうかもしれない、と悩んでしまうわけです。

しかし、私は私であり、他者との比較は無意味であり、すなわち、人より優れている、とか劣っている、とかいう考え方そのものに、そもそも意味がないのではないか、という考え方です。

また、何事も自分のことととらえるのは、実は利己主義であり、自分中心的な考え方であり、相手に言われたことは、あくまでそれは相手の解釈と相手の世界観から生じていることであり、それによって自分たちに必要以上の毒を回す必要はない、という教えです。

この考え方は、この本では説明されていませんが、自我耐性と呼ばれる概念でして、健全な社会生活を送るためには不可欠と考えられています。

3. Don't make assumptions

こちらは「思いこみをしないこと」と訳されていますが、直訳すると、「仮定を置かないこと」となります。

思いこみをすることで、事実でないものを事実だと思いこみ、相手を誤解し、相手を責め、互いに毒を回すことになります。

常に、自分が相手に対して物語を作り上げてしまうのが人間の癖であり、それを自覚しているだけでも、実際に対人折衝がずいぶん楽になるはずです。

この考え方は、7つの習慣の中で「相手を理解してから理解される」という習慣に近いものがあると考えていまして、何かまずいことが起きたり、相手に頭に来たときには、それが思いこみでないかどうか、チェックする習慣があるといいと思っています。

4. Always do your best

こちらは「つねにベストを尽くすこと」と訳されています。

常に、一つ一つのことでベストを尽くすことで、その積み重ねが心の自由につながる、と言う発想です。

おそらく、この発想はflowの概念にとても近く、今この瞬間を充実させることで、新しい世界が見いだせる、というアイデアになります。

以上、簡単に四つの約束を説明しましたが、ぜひとも、原作を聞いて、読んで、一つ一つの内容を味わってもらった方がいいと思います。

きっと、あなたの心を解放するのに役立つはずです。

2005 11 13 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

June 26, 2005

The Success Principles~実直な64の成功の法則紹介

The success principles
The Success Principles

いつも評判のアメリカ在住、Jさんのお勧めが1ヶ月半ぶりに届きました。題して「The Success Principles」、成功法則、です。日本でも神田昌典の非常識な成功法則などがベストセラーになっていますが、そのアメリカ版でしょうか。

以下はJさんのレビューです。

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The Success Principles
Jack Canfield

そのものずばり、「成功の法則」という本のオーディオCDをご紹介しようと思います。この分野は日本でも流行りだそうですね。

著者のJack Canfieldは「チキンスープ」シリーズの一連の本で大当たりした、アメリカのmotivational writing / speakingの分野の第一人者です。副題はHow to get from where you are to where you want to beとなっています。

3月にThe Wall Street Journalでオーディオブックについての特集記事があったのですが、その中でも本書が紹介されていました。

この本全体で64のsuccess principlesが紹介されています。オーディオCD5枚は一応要約(abridged)ということになっていますが、principlesの大半が朗読されています。6章構成で、大きな話からだんだんと具体的な話へと展開していきます。

第1章はThe Fundamentals of Successと題して、成功するための基本的な心がけが語られます。この章に出てくる24のprinciplesはほぼすべてCDで朗読されています。

-自分の人生は環境・他人・景気などのせいではなくすべてを自分次第であると覚悟すること(1. Take 100% Responsibility for Your Life)、
-人生の目的を明らかにし(2. Be Clear Why You’re Here)、
-具体的に何をしたいか・何になりたいかをはっきりさせ(3. Decide What You Want)、
-それらはすべて可能である(4. Believe It’s Possible)、
-自分ならできると固く信じること(Believe in Yourself)。
-具体的なゴールを設定し(7. Unleash the Power of Goal Setting)、
-そこに行き着くまでの手順を小刻みに描いた上で(Chunk It Down)、
-自分の心にかかっているブレーキを解き放つ(10. Release the Brakes)。

-そして、自分の望む状態を視覚的にに描き(11. See What You Want, Get What You See)、
-あたかも夢が達成できたかのようになりきって毎日を演じ(12. Act As If)、
-先が見えなくてもとにかく首を突っ込んでみる(14. Just Lean Into It)。

-不安や心配事をきちんと認識した上でそれでもやる(15. Feel the Fear and Do It Anyway)、
-他人の助けを積極的に借り(17. Ask! Ask! Ask!)、
-却下されてもめげずに一言“NEXT!”と言って次へ行く(18. Reject Rejection!)。

このような話が続きます。

第2章はTransform Yourself for Successと題して、どのように自分を変革していくかのヒントが示されています。本章以下のprinciplesはかなり飛び飛びの朗読になっています。

-ひどいひどいと文句ばかり垂れてる人たちと付き合わないようにし(25. Drop Out of the “Ain’t It Awful” Club)、
-自分を不必要に縛っている思い込みを脱ぎ捨て(33. Transcend Your Limiting Beliefs)、
-一年に少なくとも4つの新しい成功習慣をつくり(34. Develop Four New Success Habits a Year)、
-たくさん学習して収入を増やし(36. Learn More to Earn More)、
-その道の第一人者に仕えてモチベーションを保つ(37. Stay Motivated with the Masters)。

第3章はBuild Your Success Teamとして、時間の上手な使い方やメンターや個人コーチの使い方について、第4章はBuild Successful Relationships、第5章はSuccess and Moneyとして具体的にどのようにお金をため、増やしていくか、そして最後の第6章はSuccess Starts Nowの題で、63. Start Now…Just Do It!と64. Empower Others to Empower Yourselfとのメッセージで締めくくられます。

途中、visualization、self affirmation、mind mappingなどの具体的なやり方についても説明してくれます。また最後のCDはenhanced CDになっていて、いくつかの図表や自分で使えるフォーマットのPDFもついています。また本書のウエブページhttp://www.thesuccessprinciples.comにもいろいろな情報がありますし、無料登録するとさらにいろいろな資料がダウンロードできるようになっています。

Self improvementものは、本によっては結構ひどいものもあったりするのですが、本書は決して大げさでも軽薄でも自閉的でもなく、誠実、率直、かつ実用的に書かれているように思います。何となく疲れた時や、ちょっと弱気になりかけた時はこういうCDが効くこともあるかも知れません。またフィットネスクラブで運動する人は、ステアマスターやトレッドミルをやりながら聴くのにも適しているでしょう。
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このレビューをJさんからいただいたとき、ちょうど私も心が疲れているときでしたので、ああ、いいタイミングでこういうCDの紹介を受けるのだなぁ、と思っていたところです。

特に第2章以降の具体論にとても興味があるので、さっそく購入して聞いてみようと思いました。

(参考-これまでのJさんのレビュー)

Winning
flow
My Live
Difficult Conversations
blink
How Full is Your Bucket?
Execution: The Discipline of Getting Done
Spontaneous Fulfillment of Desire
What Should I Do with My Life?
Re-Imagine!
The Power of Full Engagement

2005 06 26 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

June 12, 2005

Poe's Heart and the Mountain Climber~不安と上手に付き合う10箇条

pakcage

Poe's Heart and the Mountain Climber

今回は、脳科学の観点から、自分に不安が生じたときに、脳の中でどのような変化が起きていて、どううまくこの不安と付き合えばいいのか、前回紹介したMozart's Brain and the Fighter Pilotと同じRichard, M.D. RestakのAudio Bookを紹介します。

邦訳は、脳トレ[不安に負けない編]という表題で発売されています。

最近、うつ病・NEET・自殺・社会の階層化など、私たちの不安を不必要に喚起するような出来事が増えてきているように感じています。

作者のリチャード・レスタックは、この不安について、脳の仕組みから正面勝負を挑み、「なぜ不安が生じるのか」「恐怖と不安、ストレスはどう違うのか」「動物も不安を感じるのか」「不安からとき離れたときに人間はどうなるのか」など、様々な不安に関するテーマについて、言及していきます。

この本を聞くと、不安の発生メカニズムや、その対処方法について、現実的な処方箋を得ることができます。

その中でも、私が特におもしろいと思ったのは下記の内容です。

1. マスコミや商用情報は、私たちの不安をあおることであえて視聴率や売上を稼ごうとしている

そう、人の注目を集めたり、ものを買わせたりするのにもっとも効果的で良い方法は、「人の不安をあおること」です。なので、現実の確率以上に病気の、テロの、健康上の不安をあおります。

「今の状態ではあなたは○○の不安を抱えているから、××に乗り換えるべきだ」というのが現在の主たる広告手法です。

これは、全うに受け止めると、こちらの神経が持ちません。

2. しかし、不安は脅威に対していち早く判断を行う能力であり、必要なものである

実験で、ボスザルに扁桃体と言われる不安を感じ、制御する部分を削除したところ、そのボスザルはボスザルとしての役割を果たすことができなくなり、ヒエラルキーの底辺に追いやられました。

一方、前頭葉がこの扁桃体に対して別の信号を送り、バランスを取るように脳が動きます。アメリカで、不安症や精神症の人を救うために行った、前頭葉を切断するロボトミー手術が結局は問題になったのは、この機能を切断し、人間らしさを保てなくなったためです。

3. 不安と上手に付き合うための10箇条

不安を上手に付き合うため、作者は下記の10項目を推奨します。

(1) 不安の原因を突き止める
(2) 不安を認めて、制御するための日記をつける
(3) 不安を感じていないときには、あえて感情に必要以上に関わらない
(4) 不安を煽るシナリオを反芻していたら、あえて蓋をする
(5) 不安なときには規則的な生活を心がける
(6) 不安が高まってきたら、自分の中の優先順位を守る
(7) 不安の温床となるような、暇な時間を作りすぎない
(8) 不安を抑えるため、些細なことよりは、大局的な視点を心がける
(9) 不安になったら、1人で我慢せずに、家族・友人に相談する
(10) 不安になったら、エクササイズをする

引きこもりやうつ病の一番いい対処方法は、「規則正しい生活をし、特に日光を浴び、運動をすること」だと言われているのも上記と照らし合わせると、うなずけるところです。

不安になってしまうのは仕方がないし、不安も必要なものなのですが、必要以上の不安を感じないよう、不安の仕組みを知り、その対処をうまくしていく方法を日常に組み込んでいく、という発想はおもしろいと思います。

不安は排除することは不可能だし、排除してもいけないものなので、上手に、上手に付き合っていきましょう。

2005 06 12 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (5) | トラックバック

June 05, 2005

I Need Your Love - Is That True? ~ 探すことを止めることで愛は見つかる

I need your love

I Need Your Love - Is That True? by Byron Katie

いきなり強烈な題名のCDの紹介です。

このCDは、Loving What Is: Four Questions That Can Change Your Lifeという2003年のアメリカのベストセラーの続編になります。前編のLoving What Isは日本語では人生を変える4つの質問という題名で出版されています。

内容は、自己啓発と言うには軽すぎるし、軽い愛情のあり方の読みものというのでもありません。著者のByron Katieが仕事・子育て・そして精神疾患という人並みの苦労の末、突然、愛情・そして人間関係の真理にたどり着き、それから講演活動をはじめた、というエピソードがついています。

もともとこのCDに気づいたのは、AudibleでやたらとRatingがよい新作品があったことでした。とにかく、カスタマーレビューがみな、5ばかり。とにかく、内容も見ずにとりあえずダウンロードしました。

内容はかなり精神的なものですが、愛情のあり方について、人間関係について、悩んでいる人にお勧めです。7つの習慣が効率性を追求するための考え方でしたが、このI Need Your Love - Is That True?は、幸せになるための習慣、とでも言えるものだと思います。

著者自身が吹き込んでおり、この語りを聞くだけでも、文字以上のメッセージが入ってきて、価値があると思います。

著者の言っていることをまとめると、以下になります。

「愛情は、こちらから求めたり、探していると見失ってしまう。愛情は、あるものであり、気づくものであり、求めるものではない」

そして、エクササイズとして、愛情に気づくため、自分が見失っていることに気づくため、自分が考えていることについて、特に不満が出たときに、以下の質問をすることを推奨しています。

1st step : "Is it ture?"

まずは、自分が頭に来ていることや不満に思っていることが、自分の単なる勘違いではないか、ということを確認します。

例えば、「彼はもう私を愛していない」「彼は自分を友人として取り扱って」ということが単なる思いこみなのか、事実なのかを確認します。

2nd step : "How do you live with and without the thought?"

次に、その考え方があることで、では自分にどんな影響があるのか、確認してみます。考え方が間違うことで、人間関係がどのようにおかしくなるのか、確認できます。

3rd step: "Who or what would I be without the thought?"

そのような考え方がなくなれば、とのような良いことが起きるのか、想像してみます。

Final step: "Turn around - reversing the question"

立場を変えてみます。「彼が私を大事にしてくれない」のではなく、「私が彼を大事にしていない」のではないのか、「彼女が私を怒らせている」のではなく、「私が彼女を怒らせている」のではないか、と確認します。

---

著者は、いろいろな歌や小説で、「I love you, I need you」とLOVE=NEEDとなっていることに疑問を投げかけます。

そして、シンプルな考え方をすることで、誤解や悪い考えを心から取り除き、自然に周りにあふれる自分の愛情に気づくことを推奨しています。

CDの中では、この考え方を、豊富なエピソードやエクササイズ、対話を使って、コツコツと著者が説明してくれます。

周りに求める愛から、気づく愛へ、と日本語で書いてしまうと陳腐ですが、著者が当たり前に思えることを、でも、心からの声で、とても納得できる形で語りかけてくれます。特に、4つめの質問、「立場を変える」というのは新鮮だと思います。

「相手にこういうことをしてほしい」「相手がこういう人になって欲しい」という条件付きの愛情を止めて、そのような考え方から離れ、心穏やかにすることで、逆に相手が自然と態度を変えて、愛情が確認できる、というのがメッセージになっています。

私がそこまでの心境に至れているかというと、もちろんまだまだですが、心がけていきたいと思います。

みなさんも、ぜひ聴いてみてください。

2005 06 05 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

April 09, 2005

Flow ~ 今この瞬間を充実させるための理論

Flow

Flow: The Psychology of Optimal Experience
by Mihaly Csikszentmihalyi

Jさんの新しいお勧めが届きました。「フロー理論」と日本では呼ばれる、幸福感を感じるための心理学の講演です。正直、「今まさしくこういうものを探していた」という心境だったので、そのタイミングでJさんがこういうレビューをくださることの縁の不思議を感じます。

以下は、Jさんからいただいたレビューです。

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“Flow”という大変に充実した心理状態についての本です。著者名はミハイイ・チクセントミハイイとCDでは発音されています。ヨーロッパからアメリカに渡ってきてシカゴ大学の心理学部長を務めた心理学者です。

2枚組みのCDは本の朗読ではなく、Csikszentmihalyiの講話のような形で進んでいきます。書籍自体は「楽しみの社会学」という名前で日本語訳も出ているようです。

お金や財産、権力というようなmaterial wellbeingは人間の本当の幸福の源にはならない。本当の幸福感とは、毎日の普段の生活の中の瞬間瞬間(moments)をフルに満喫する(relish)することによって得られるで、それを生み出すのが“Flow”という心理状態です。

端的に言えば、今やっていることに完全に集中してのめりこんでいて、何にも惑わされず、時間の経過にも気がつかないような没頭状態のことです。“State of optimal experience,” “living at your peak of your abilities”などと説明されています。ノリにノッて止まらない状態とでも言いましょうか。

Csikszentmihalyiは30年以上に渡ってこのFlowについて研究を重ねてきました。世界中で8000人以上の人をインタビューした結果によると、ある人がFlowの状態にあるときは次の8つの特徴が、いつも8つ全てが同時ではないにしても、見られます。

1. ゴールが明確である。これは長期的なゴールのことでは必ずしもなく、瞬間瞬間のゴールのこと。例えばチェスで次の一手が局面をどう変えるか、楽器を弾いていて次のコードをどう出すか。

2. やっていることが目標に向かっているのか遠ざかっているのかのフィードバックが即座に(moment by moment)ある。

3. 行っていることのチャレンジ度が自分の能力とマッチ・バランスしている。

4. 今行っていることに完全に集中している、しかもspontaneousでeffortlessに。Attentionがsplitしていない。(だから同じ時間で多くを達成できる。)

5. 日常生活の雑事やフラストレーションがまったく気にならない。現実からの逃避(escape)の効果があるが、お酒やドラッグのようなescape backwardでなく escape forwardである。

6. 人生・行動をコントロールできているという実感がある。

7. 自己意識(self consciousness)がなくなる。他人が自分をどう見ているかというego defenseから無縁の状態になる。むしろSense of transcendenceを感じる。しかしFlowが終わってから振り返ってみると、自分がいかに好調だったか、スキルを伸ばしたかなど、self esteemが高まっていることに気がつく。

8. 時間の感覚がまったく変わってしまう。1時間が数分に感じられたり、あるいは逆に実際は数秒しかたっていないのに15分以上に感じられたりする。

Flowの状態は、言い方を変えると “autotelic experience”から生じるといいます。Autotelicという単語は私の辞書には載っていないのですが、著者によると”having for its own sake”という意味だそうです。

本CDの後半では、このautotelicな経験がその人のpersonalityを複雑なものし、そしてそうしたcomplex personalityの持ち主はストレスというものを上手に扱えるようになると、論じます。

ちなみにFlowと対極にある心理状態はpsychic entropyと呼ばれ、それはboredomとanxietyを指します。

Csikszentmihalyiが強調しているのはpleasureとenjoymentの違いです。Pleasureというのは食欲・性欲などの欲求を満たすということなので、オートマティックに感じることができる(例:食べればおいしい)上、スキルというものが関わってこないので、普通は成長にはつながらない。

しかしFlowによって得られるenjoymentは、新しいチャレンジに向かってスキルを高めることが入ってくるので、人間の心の成長につながる。それによって人格というものがhigher level of complexityを獲得します。

ですから、自分の意識というものをよく理解して、Flowの状態を常に作り出せるようにしておくと、例えやっていることが雑用でも単純労働の繰り返しでも、本人にとっては人生の1分1秒がこの上なく幸福感にあふれたものになるのだ、とCsikszentmihalyiは結んでいます。

そう言われてみれば、私はこのFlowという概念を聴きながら、もちろんスポーツ選手や将棋の棋士、芸術家などもそうですが、同時にいつもとても楽しそうに掃除をしているホテルのメイドさんとか、靴磨き一筋30年とか、老舗のせんべい焼き職人がこの道40年とか、そういう人たちの仕事にこめる思いみたいなものを思い浮かべました。

またその昔新入社員のころ言われた「コピー取りひとつにしても人によって仕上がりに大きな差が出る」という話や、「ボール拾いを見ているだけで野球選手として大成するかがわかる」という高校野球のある監督さんの話なども思い出しました。傍目にはどんなに退屈・単調そうな作業も、それに取り組む心がけ次第で本当の成長や幸せにつながる、ということなのでしょう。

(参考-これまでのJさんのレビュー)

My Live
Difficult Conversations
blink
How Full is Your Bucket?
Execution: The Discipline of Getting Done
Spontaneous Fulfillment of Desire
What Should I Do with My Life?
Re-Imagine!
The Power of Full Engagement

2005 04 09 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (6) | トラックバック

March 12, 2005

As A Man Thinketh~聖書に次ぐベストセラーを音声で学ぶ

As a man thinketh

As a Man Thinketh

今回は、1902年に出版され、聖書に次ぐベストセラーと言われる「As a Man Thinketh」のAudio Bookを紹介します。

邦訳は「原因」と「結果」の法則という題名で出版されています。

作者のジェームズ・アレンは1900年前後に活躍した哲学者で、ナポレオン・ヒル、カーネギー、ナイチンゲールなどにも強い影響を与えたと言われています。私もジェームズ・アレンの本を初めて読んだのは1997年ですが、「7つの習慣」以上に強い衝撃がありました。

この本のオーディオブックは絶版になっていたのでずっと入手をあきらめていたのですが、ふと検索してみると、別のAudio Bookとセットになったものを売っていたので購入しました。セットでも1,500円未満ですので、それほど割高感はありません。

簡単に内容を紹介すると、「私たちは心の中で考えた通りの人間になり、周りの環境は自分の思いの具現化である」ということを丁寧に説いたものです。

作者は冒頭で、自分自身の思い、心こそが人格を形成し、周りの環境という衣を身の回りで作っていく。そして、それこそが絶対法則であると言うことを説きます。

私がこれ以上紹介すると陳腐になってしまうので、詳しくは日本語または英語を読んだり、聞いていただきたいと思います。英語で30ページ弱、邦訳でも、50ページ前後の小さな本です。

なお、ジェームズ・アレンはこの本について、イギリス以外の国での著作権を放任してきたため、書籍版以外にも無償で配られており、ネットでは下記で全文のダウンロードが可能です。

日本語-"考えた通りに - AS A MAN THINKETH -"
英語-http://asamanthinketh.net/

特に、日本語のサイトは高橋さんというオーナーの方が無償で翻訳をして、全く商用目的ではなく供給しているものですので、ダウンロードしたらぜひ、一言感謝をお伝えください。

読むたび/聞くたびに新しい発見がありますので、私はまだ作者の言いたいことの半分もわかっていないのだと思います。しかし、いろいろなタイミングでもう一度振り返るのと、そう言うことだったのか、ということがわかります。

身近な例で言いますと、環境に文句を言っていても、あるいは他人が変わってくれることを望んでも始まらず、環境を変えるために自分は何ができるのか、その他人のために自分が何ができるのか、という発想が、この本を通じて得られるようになると思います。

これまでジェームズ・アレンを読んでいた方にはもう一度振り返るという意味で、そうでない方には入門編として、CD2枚組で簡単に聞けるものなので、お勧めします。こころにぐっとひびく内容がきっとあるはずです。

2005 03 12 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

January 02, 2005

Getting Out Of The Box ~ 自己欺瞞の「箱」からの脱出

Leadership And Self-Deception: Getting Out Of The Box

パッケージ

新年明けましておめでとうございます。今年もどうかよろしくお願いします。

新年の最初の紹介~Leadership And Self-Deception: Getting Out Of The Box

新年に最初に紹介したいのは「Leadership And Self-Deception: Getting Out Of The Box」です。日本語は「箱―Getting Out Of The Box」という邦題で発売されています(ただし、現在日本語版は入手困難です)。

内容は、自分が周りに「箱」を作ってしまうことにより、自分しか見えず、周りが見えなくなり、自己欺瞞(Self-Deception)に陥ることでどのような弊害が起きるのか、ある大企業の上位のマネジメントが、部下に諭す、という形のケース・スタディ形式の物語により、解き明かすものです。

この本自体はアメリカでベスト・セラーになり、複数の人から勧められていたのですが、Audio CDが発売になったのを機に、購入して聞いてみました。
(アマゾンでは1/2現在予約受付中となっていますが、私のところにはすでに届いていますので、もう購入できるようです。)

アマゾンの読者レビューでも絶賛。ただし、日本語版は入手困難

アマゾンの読者レビューでも絶賛されているとおり、「Who Moved My Cheese」「The Goal」と並ぶような、物語形式の啓蒙書としては非常に優れた作品だと思います。

日本語版の書籍はすでに新品は入手ができないようですが、英語版でしたらペーパーバック、Audio CDともに入手可能です。Audio CDはUnabridgedで要約版ではなく、完全収録になっています。CDは4枚組で、4-5分ごとにトラックにわけてあり、丁寧な作りになっています。

内容は「箱」の定義と、そこに入ってしまう状態、そこから抜け出すことへの説明

具体的な章立てとしては、
Part I: Self-Deception and the Box
Part II: How We Get in the Box
Part III: How We Get Out of the Box
の3つに分かれており、まず、箱の中にはいるという状態がどのような状況なのか、いくつか具体例を示しながら、その弊害を説きます。

そして、どのような精神状態の時に私たちは箱に入りがちなのか、どうすれば自分、そして相手を箱から出すことができるのか、一つ一つ丁寧に説明してくれるのが特徴です。

なお、このLeadership And Self-Deceptionを作っているのはThe Arbinger Instituteというコンサルティング会社で、7つの習慣のStephen R. Coveyなども協賛の言葉を寄せているようです。

「箱」に入ることの怖さを知っている人へお勧め

私も、自己欺瞞の箱の中に入って暮らしていた数年間が30代の前半にありました。今思うとまったく赤面モノなのですが、このCDで述べられているとおり、「周りの誰もが本人の問題に気付いているのに、本人だけが気付いていない」状態でした。当時は過度の仕事と喫煙、飲酒で自己欺瞞の箱を作り、すべてをごまかしながら生きていたわけです。

幸い、何人もの友人のアドバイスと協力、そして自分自身もいろいろと良い本に出会えたことで、今はなんとか箱の外に出ている、あるいは出ようとしていますが、当時このCDに出会えていたら、もう少し早く箱から出られたのかもしれないと思っています。また箱に入らないためにも、このCDは何回か聞いて、反省の材料として常備したいと考えています。

なお、日本語版は復刊リクエストが復刊ドット・コムに出ていますので、日本語版も読んでみたい方は、こちらに一票入れてみてください。

2005 01 02 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

November 29, 2004

How to ASSERT yourself~アサーティブということを学ぶ

How to ASSERT yourself
表紙

日本語にしにくい概念で、でもぜひ皆さんに知って欲しい言葉として、「Assertive(アサーティブ)」という言葉があります。このCDは1,900円弱で、とてもわかりやすくその概念を説明し、具体的に明日から使えるようにするものです。

日本語の辞書で引くとAssertiveは「断言的、独断的」などと悪い表現で出ていますが、英英で引くと「behaving in a confident way so that people notice you」とあります。後者の方が、より正しい概念です。アサーティブネス・トレーニングという言葉でも最近注目されていると思います。

アサーティブとは、自己表現スキルの一種で、必要以上に攻撃的にも、防御的にもならず、自分のことも、相手のことも尊重しながら、葛藤を上手に処理する方法になります。

このCDはどうやったらアサーティブになれるのか、実例やロールプレイを用いながら、聴く人に納得感を与えます。

では、なぜ今、アサーティブが重要なのか。

このアサーティブという概念は欧米では一般的で、比較的幼少の頃から訓練されるようです。しかし、日本のように和を重んじる国(?)では、葛藤は管理するべきものではなく、避けるべきもののため、特に女性にその概念が発達しないよう、教育も文化もあるような気がしています。

しかし、実際にビジネスをしていくと、相手がアサーティブではないと、本当に生産性が落ちます。言いたいことを言わないまま相手が突然爆発する、そんなケース、多くないでしょうか? これは、相手がアサーティブにどうやって振る舞うかを知らないからです。

アサーティブの特徴としては、感情的にならない、相手のせいにしない、相手の責任を自分のものとして受け取らない、自分は間違ってもいいんだと言うことを認める、などいろいろなことを学ぶ必要があります。また、ノン・バーバルコミュニケーションと呼びますが、言葉以外のコミュニケーションがいかに重要かを同時に学びます。

この「アサーティブ」という概念を持っているか持っていないか、と言うだけでずいぶん対人折衝能力が変わると思います。日本でも何冊か翻訳本や、日本の著者による本が出ていますが、残念ながら、あまりわかりやすくないようです。それよりは、このCDを聴いた方が、より丁寧な分、腹落ちするかと考えています。

アサーティブということに興味を持った方、アサーティブではない部下の教育に悩んでいる方、あるいは自身がアサーティブになりたい方にお勧めのCDです。

2004 11 29 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (6) | トラックバック

November 19, 2004

The Power of Full Engagement - アメリカ在住の先輩コンサルタントJさんの一押しCDです。

The Power of Full Engagement
by Jim Loehr and Tony Schwartz

Package

このCDのお勧めレビューは、現在、アメリカ在住のコンサルティング会社時代の先輩のJさんが送ってくださったものです。

私がメールでJさんに「このような、ビジネス用のAudio CDを紹介するブログを始めたのですが」というお知らせを出したところ、「こちら(アメリカ)には、翻訳されていない本のため日本ではあまり有名ではないけれども、すごくおもしろいCDがたくさんあるから、紹介しましょう」というありがたいオファーをいただきました。

下記はJさんからいただいたお勧めの第1弾「The Power of Full Engagement」です。数あるCDの中でも、まずはこれをお勧めしたい、ということでした。

これから、Jさんや、またもしお寄せいただいたら、他の方のお勧めも載せていきたいと思いますので、ぜひムギのReviewと合わせて、お楽しみください。

また、邦訳が成功と幸せのための4つのエネルギー管理術という名前で出ている、ということをzonoさんから情報をいただきました。2004年10月に発売されたばかりのようです。情報ありがとうございました>zonoさん

----------------------以下、Jさんのレビューです----------------
The Power of Full Engagement
Jim Loehr and Tony Schwartz

From J (アメリカ在住)

「自分をもっと変えてみたいが、どうしたらいいのか分からない」、「何となくやる気が沸いてこない」、「こんなに忙しいのに、やりがいが感じられない」...こうしたテーマについてはさまざまな素晴らしい本が出ていますが、本書The Power of Full Engagementはその中でもとても説得力があり、かつ実際に使える良書です。

そのポイントは、以下の5つです。

1) 仕事も人生も、要はかけた時間でなくかけたエネルギーがそのパフォーマンスを決める。

2) エネルギーにはphysical, mental, emotional, spiritualの4つの源があり、これら全てが活性することが “full engagement”(つまりphysically energized, mentally focused, emotionally connected, spiritually aligned)。

3) そのためにはスポーツのトレーニングと同様、各エネルギー源を意識的に鍛えて、そして回復させること(periodic recovery break)の繰り返しを毎日の生活に組み入れることが必要。

4) 人間のエネルギーの土台はphysical (食事・運動・睡眠)から始まる。しかし自己変革は逆にspiritual(自分にとって本当に大事なもの)から始めなければ効果なし。決心してもなかなか禁煙できないが、例えば妊娠したらすぐにやめられる。

5) 自己変革のかぎは生活の中に “ritual”(儀式)という、あえて考えなくてもやってしまう具体的行動を数多く埋め込むこと。push するのではなく、ritualにpullさせること。意識しなくても毎日歯を磨くことのように。

はじめの方にRoger B.という人の、傍目にはとても幸福だが実際は大変に苦悩している男のケースが紹介され、途中の章で随時参照されながら、最後の章で彼にどのような変化が起こったかが感動的に描かれています。この手法、読者をひきつけます。

CDは共著者のJim Loehr とTony Schwartzが交互に話します。Jim Loehrは「メンタル・タフネス」の本が日本でも訳されていますが、もともとはさまざまな競技のプロスポーツ選手に対し、心理面のコーチングを行ってきた人です。「結果が出て初めてなんぼのプロスポーツの世界、そこではきれいな理論でなく実際に効くアドバイスしか意味をなさない」と言う彼らが長年蓄えてきたノウハウをビジネスに関わる人々向けに応用しました。EQは結構だけど具体的改善の方法が弱い、という彼らの問題意識もあります。

スポーツとビジネスライフとの関係では、日本でもアメリカでも成功した有名な監督が、リーダーシップや管理職としての心構えについて語るというものがよく見られます。本書はむしろ我々のような「プレーヤー」が一流選手のやり方から何を生かせるかに焦点を当ててあるところが特色です。特に私のようなスポーツファンであり。かつ体育会出身の人間には強力な説得力がありました。

スポーツでは「休むのも練習」も必要といわれますが、仕事においても、きちんと定期的なrecovery breakを入れることの重要性は発見でした。何となくのだらだら仕事というのもありますが、むしろ仕事がのっている時はその波に乗ってずっと何時間も続けてしまいがちです。しかし実際に試してみると、すいすい進んでいる時にもあえてその続けたい衝動に耐え、短時間のブレークを入れると、そのあとの生産性、持久力に大きな差が出ることに気づかされます。仕事が終わってもまだほかのことをやりたくなるエネルギーが十分残っている感じです。

もともとはFast Company という雑誌で簡単に紹介してあったのがきっかけでした。過去2年間に読んだ(聴いた)本の中では影響力(読んだ後に生活が具体的に変わったかという意味)という点で、個人的にはナンバー1です。

数年前にHarvard Business Review で“Corporate Athlete”という論文でも紹介されました。また著者らのサイトhttp://www.thepoweroffullengagement.com/で無料診断テストなんてのもあります。

---------------------Jさんのレビュー、ここまで-----------------

このJさんのレビューを読んで、「あ、すごく7つの習慣の最後の習慣である『刀を研ぐ』と言っていることが似ている」と感じたのですが、amazonの書評にも、やはり同じように「この20年間に読んだ自己啓発系の書籍の中で、7つの習慣とこの本の2つが秀逸」というコメント(英語)がありました。

食生活が乱れたり、運動がおろそかになるとどうも頭も回らないし、エネルギーも空っぽになる気がしていました。また、7つの習慣の7つめの習慣である「刀を研ぐ」という部分は、なかなか具体的なイメージがわかずに困っていたのですが、このCDによりMissing Linkがつながった気がします。

実際にJさんのライフスタイルも変わったと言うことですし、これを聞けばつい途絶えがちな運動や不規則になり学な食事などを改善できるようになるでしょうか? さっそく発注しましたので、届いて聞くことができましたら、またコメントを追加します。

Jさん、本当にありがとうございました。またぜひ、いろいろホットな情報をお願いします!!!

2004 11 19 [3.英語-Audio Bookのお勧め, 8.自己研鑽・Selfhelp] | 固定リンク | コメント (10) | トラックバック