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March 24, 2007
Seeing What's Next
イノベーションのジレンマで有名なクリステンセンの、3部作の最後の著作になります。イノベーションのジレンマ、イノベーションの解の内容も合わせてあり、これだけ聞いても、楽しめます。残念ながら、CDでは提供されていないので、Audibleで購入する必要があります。
邦訳も明日は誰のものか イノベーションの最終解という題で、一応出ていますが、誤訳が多く、読みにくく、お勧めできません。この訳者の方の本は別の本でも懲りたことがあり、うーーーーむという感じです。
今回は、これまでのイノベーションのフレームワークを使って、車や電話などの産業を振り返った上で、これから、どういう変化が起きるかというフレームワークを提供し、さらに、そのフレームワークを教育・通信などに利用してケース・スタディを行っていくものです。
このオーディオの中で繰り返し出てくるのが
「非対称性」(asymmetry)
ということばです。
特に、動機付けの中で用いられます。ある人にとっては開発したい商品でも、別の立場ではまったくその気になれない、ということです。
また、イノベーションのジレンマには、動機によるものと、能力によるもの双方があるが、より重要なものは動機によるものだと繰り返し説明します。
そして、もっとも興味深いのが、その動機付けをどう形成するかということで、下手に政府が介入して、人工的な動機付け(例えば、通信における長期増分費用方式)を行うと、かならず失敗するので、フェアな競争原理が働くようにした方がいい、という考え方です。
イノベーションのジレンマ、イノベーションの解、みなオーディオブックが出ていますが、邦訳に難があった分、私はこの作品のオーディオブックが一番楽しめました。
クリステンセンファンの方はぜひどうぞ。Audibleの定価で買うと、$24とかなり高いのですが、月額課金のメンバーになれば、$10ちょっとくらいで買うことができます。
2007 03 24 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク
コメント
投稿者: やしろ (Jun 27, 2007, 9:38:24 PM)
勝間様 はじめまして。
こちらの記事を読み、本書の邦訳にどれぐらい難があるか検証してみようと思い立ちました。
参考になる情報をありがとうございました。
投稿者: ムギ (Jul 7, 2007, 8:50:58 PM)
やしろさん、
どうでしょう。原書との違い。原書はとてもいい本なので、楽しんでくださいね。
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