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September 26, 2005

The Fiefdom Syndrome - 大組織病の打破方法

The Fiefdom Syndrome

The Fiefdom Syndrome by Robert J. Herbold

今週は、マイクロソフトやP&GのCOOを歴任し、大組織病の駆除に力を使ってきた、Robert J. HerboldのThe Fiefdom Syndromeを紹介します。

fiefdomは英和中辞典クラスでは載っていない単語ですが、日本語にすると「領国」というところでしょうか。英英辞典を引くと、以下のように載っています。

1. The estate or domain of a feudal lord.
2. Something over which one dominant person or group exercises control: “long the independent head of a powerful fiefdom within the Police Department” (David Burnham).

ここで使っている意味は、もちろん2番でして、組織の中で、個人が、グループが、ディビジョンが、どんどん「自分の領地主義」に陥っていって、どんどん自分たちの情報を囲い込み、行為を正当化し、顧客のためにも、株主のためにもならなくなっていくことを言っています。

このAudio Bookでおもしろいのは、匿名と実名の両方のケースがあるのですが、著者が豊富な実例を示し、どのようにそういった領地主義が周りに害をなすか、ということを事細かに語っている部分です。

例えば、下記の通りです。

-マイクロソフトのドイツ支社では、はじめは顧客向けの簡単なテストサービスを担当していたデータセンターが、いつの間にかフルサービスになってすごいコストになった

-企業内でアライアンスを担当していたある人物は、すべて自分を通さないと仕事ができないようにし向け、それがいかに企業全体の進捗を遅らせたか

-ある企業内で生き字引のように優秀だった1人の女性社員が、逆に401Kその他新制度の導入に対してどのように反対を行い、それがいかに企業全体のパフォーマンスを落ち込ませたか

-エンロンではファイナンス部門がどのように自分たちの利益をごまかして大きく見せてきたか、それが周りに見えないようになっていたか

などなど。

このAudiobookの中では、いくつか、領地主義に陥らせないための方法論を示しています。その中で、私がおもしろい、と思ったのは以下の部分です。

-とにかく、情報を共有化させることを組織でモチベートする。情報の囲い込みが諸悪の根源の一つである。

-仕事を簡単・単純にすること。スター社員や、キーパーソンなどは作ってはいけない。

-顧客視点の重視。丁寧なリサーチにより顧客の満足度をしっかりとみることで(ただし、社員に設計させると、往々にごまかすことに注意)、個々人の「自信過剰」を打ち砕くこと

またこの本の特徴として、ナレーターが著者ではないのですが、経験あるプロで、とても聞きやすいAudio Bookになっています。集中しないと聞けない英語が多い中で、かけっぱなしでぼーーーと聞いていても、比較的聞き取りやすいです。

いわゆる大企業病は、日本だけの問題ではないのだなぁ、と妙に納得してしまうAudiobookです。特に大企業病に悩んでいる方におすすめします。

2005 09 26 | 固定リンク

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