September 2005 バックナンバー
- The Fiefdom Syndrome - 大組織病の打破方法 (2005/09/26)
- ヘッドフォン講座 (2005/09/18)
- Why We Buy ~ 「ショッピングの科学」の古典 (2005/09/12)
- Are You the One For Me? ~ 恋愛における間違いの理由を学ぼう (2005/09/04)
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September 26, 2005
The Fiefdom Syndrome - 大組織病の打破方法
The Fiefdom Syndrome by Robert J. Herbold
今週は、マイクロソフトやP&GのCOOを歴任し、大組織病の駆除に力を使ってきた、Robert J. HerboldのThe Fiefdom Syndromeを紹介します。
fiefdomは英和中辞典クラスでは載っていない単語ですが、日本語にすると「領国」というところでしょうか。英英辞典を引くと、以下のように載っています。
1. The estate or domain of a feudal lord.
2. Something over which one dominant person or group exercises control: “long the independent head of a powerful fiefdom within the Police Department” (David Burnham).
ここで使っている意味は、もちろん2番でして、組織の中で、個人が、グループが、ディビジョンが、どんどん「自分の領地主義」に陥っていって、どんどん自分たちの情報を囲い込み、行為を正当化し、顧客のためにも、株主のためにもならなくなっていくことを言っています。
このAudio Bookでおもしろいのは、匿名と実名の両方のケースがあるのですが、著者が豊富な実例を示し、どのようにそういった領地主義が周りに害をなすか、ということを事細かに語っている部分です。
例えば、下記の通りです。
-マイクロソフトのドイツ支社では、はじめは顧客向けの簡単なテストサービスを担当していたデータセンターが、いつの間にかフルサービスになってすごいコストになった
-企業内でアライアンスを担当していたある人物は、すべて自分を通さないと仕事ができないようにし向け、それがいかに企業全体の進捗を遅らせたか
-ある企業内で生き字引のように優秀だった1人の女性社員が、逆に401Kその他新制度の導入に対してどのように反対を行い、それがいかに企業全体のパフォーマンスを落ち込ませたか
-エンロンではファイナンス部門がどのように自分たちの利益をごまかして大きく見せてきたか、それが周りに見えないようになっていたか
などなど。
このAudiobookの中では、いくつか、領地主義に陥らせないための方法論を示しています。その中で、私がおもしろい、と思ったのは以下の部分です。
-とにかく、情報を共有化させることを組織でモチベートする。情報の囲い込みが諸悪の根源の一つである。
-仕事を簡単・単純にすること。スター社員や、キーパーソンなどは作ってはいけない。
-顧客視点の重視。丁寧なリサーチにより顧客の満足度をしっかりとみることで(ただし、社員に設計させると、往々にごまかすことに注意)、個々人の「自信過剰」を打ち砕くこと
またこの本の特徴として、ナレーターが著者ではないのですが、経験あるプロで、とても聞きやすいAudio Bookになっています。集中しないと聞けない英語が多い中で、かけっぱなしでぼーーーと聞いていても、比較的聞き取りやすいです。
いわゆる大企業病は、日本だけの問題ではないのだなぁ、と妙に納得してしまうAudiobookです。特に大企業病に悩んでいる方におすすめします。
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September 18, 2005
ヘッドフォン講座
今週は、音声学習をするのに欠かせないアイテムであるヘッドフォンについて、少しまとめてみます。おそらく、ふつうのヘッドフォンで聴いている人が大半だと思いますが、ここに少しだけ投資をしてみると、実は音声学習の効果がぐーーーっと上がるのです。
私は以下の3つを主に使い分けています。
1. カナル型ヘッドフォン
2. ノイズキャンセリング型ヘッドフォン
3. ワイヤレスヘッドフォン
それぞれ、よい点と悪い点がありますので、それをまとめていきます。
1. カナル型ヘッドフォン
最近、移動の時にメインで使っているのは、このカナル型です。主に輸入品が多いため日本で使っている人は珍しいと思います。カナル型、要は耳栓タイプで、耳栓がヘッドフォンになっていると思ってください
よい点
・遮断性が非常に高く、音質がクリア
・ノイズキャンセリングと違って、電池がいらない
・小さく、軽いので携帯性に優れている
悪い点
・はめるのにちょっとコツがいる
・輸入品が多く、値段が高い
・ずっとはめていると、それなりに最後は耳が圧迫されているので、物理的に痛くなる
高くても後悔しない、という人にはお勧めです。
2. ノイズキャンセリング型ヘッドフォン
こちらは、主に飛行機や新幹線の移動中に使います。家の中でも便利です。
よい点
・音楽を聴かないときでも静かさを味わえる
・耳への負担が小さい
悪い点
・大きい、髪型が崩れる
・電池が別途必要
・よいものほど、値段が高い
カナル型と違って、好き嫌いがないと思います。
3. ワイヤレスヘッドフォン
こちらは、普段会社の席など、ある場所を起点に、自分がよく動くときに使っています。
よい点
・線がないので動きを阻害されない
・線がないので、つけていることを下手をすると忘れる
悪い点
・電池・充電が必要
・デザインがごつい
・音質はそこそこ
このように、それぞれ一長一短です。まぁ、ここまで数種類も使い分ける人は極端だとは思いますが、ヘッドフォン一つとっても、いろいろな種類がありますので、自分のライフスタイルに合ったものを探してみてください。
道具がよくないと、こんな音声学習なんて手間暇かかることは、だんだんと気合いが入っているときには続いても、続かなくなってしまいますから。
2005 09 18 [2.音声学習のこつ] | 固定リンク | コメント (10) | トラックバック
September 12, 2005
Why We Buy ~ 「ショッピングの科学」の古典
今週は、ショッピングのフィールドリサーチの古典として、1999年に発売された、有名なWhy We Buyを紹介します。邦訳はなぜこの店で買ってしまうのか―ショッピングの科学という題名で発売されています。
Why We BuyはCDはありませんが、audibleから、非要約版をダウンロードをすることができます。
この本の特徴は至ってシンプルで、「ひたすらショッピングの様子をビデオなどにとって、人間の行動を観察し続けたこと」にあります。
実は、この本は邦訳は昔から持っていたのですが、積ん読になっていて、最近Audibleでいろいろな本の$10セール、というのをやっていたので、入手したものです。そして、聞いたら、意外にも目から鱗、というような話が多く、おもしろかったので紹介しようと思いました。
その目から鱗だったものは、例えば以下のようなものです。
・ショッピングのカートは入り口のそばだけではなく、途中にも置くことにより、売上が増える(みな、入り口までカートをとりに戻りたくないため)
・それぞれの配置に集まるであろうセグメントの人の構成に注意をしなければならない。例えば、清涼飲料水売り場の隣にアスピリンを置いてはいけない。なぜなら、清涼飲料水売り場は若者がたむろすので、アスピリンを必要とする中高年がそばに寄らなくなる
・最近の若い夫婦は必ずベビーカーで子連れで買い物に来るので、通路はベビーカーが通れるようにしないと、ベビーカーが通ることができるエリアに比べ、売上は如実に下がる
・女性と男性では、明らかに女性の方が店の滞在時間も長く、商品に対する吟味も厳しい。これは、古代から女性は果実の収穫や穀物の選り分けなど、ものに対する目利き能力を家庭内において育ててきたためではないか?
・一方、以前よりも買い物における性差が小さくなってきている。したがって、男性にいかに簡単に買い物をさせるか、例えば顧客ごとに男性のサイズを登録させるなどのサービスに大きな効果がある
などなど
一つ一つあげるときりがありませんが、一貫して流れているメッセージとしては、
「いかに気持ちよく顧客に買い物をさせ続けるか」
ということにつきるようです。
私は以前、仕事でよくフォーカス・グループ・インタビューという手法を使っていました。これは、ユーザーを何十人も呼んで、一人一人に買い物のプロセスや商品選択の意思決定について、事細かに尋ねるものです。
例えば、ある製品を購買に至るときに「なぜその製品を知ったのか」「どうやって競合製品と比べたのか」「その製品をどこの店に買いに行ったのか」などをコツコツと尋ねていくものです。
そうすると、製品やサービスの設計を手伝っていた私の側ではまったく想像もつかなかったような答えがよく返ってきて、びっくりすることがあります。
同じように、より気持ちのよい購買体験をしてもらうには、消費者の行動を直接観てみて、分析する、というのが一番早いのでしょう。
消費者はつねに変わり続けるため、どうしても既存の供給者側の対応は遅れがちになり、新規参入組に負けてしまう傾向があります。
それを防ぐためにも、このようなフィールドリサーチは必要だと思いますし、またその膨大なデータをまとめてエッセンスを報告してくれるような本は、たいへん貴重だと思います。
マーケティングに興味がある方でしたら、邦訳でも、英語でも、Audiobookでも、なんでもいいので、一つ手に取ってみてください。
2005 09 12 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
September 04, 2005
Are You the One For Me? ~ 恋愛における間違いの理由を学ぼう
Are You the One For Me? by Barbara De Angelis
今週は、恋愛や人間関係の専門家であるBarbara De AngelisのAre You the One For Me? を紹介します。
本の内容は、至ってシンプルで、「これまで恋愛がうまくいかなかった理由とその処方箋」というところでしょうか。
具体的には、「恋愛関係や愛情において、間違いやすいポイント」を示し、その原因はどこにあるのかを探り、どのように間違いを修正していければいいのか、わかりやすい英語と語り口で説明をしていきます。
少し古いCDで、出版されたのは1992年です。それでもまだ絶版になっていないことが示すとおり、ロングセラーです。要約版は3枚のCDで、著者が吹き込んでいますので、とても聞きやすく、初心者にもお勧めです。
有名な本なので、日本語の訳書があると思って検索しましたが、私は見つけることができませんでした。ただ、アマゾンの書評でもわかるとおり、日本で英語で読んだ人たちも、十分にわかりやすくお勧めだとしています。この本の続編は「本当に好きな人とめぐり逢う本」という名前で邦訳があるようです。
おもしろいのが、この著者も6回も結婚していて、自分自身がいろいろ苦労をして聞いている中で、いろいろな理論を自ら組み立ててきているところです。
人によっては、特に突飛な内容がないかもしれませんが、とてもよく、コツコツと考えてまとめてきた本で、本音にあふれています。何度も読み返すタイプの本です。
例えば、なぜ恋愛で人々は相手を間違えてしまうの。著者は、その家庭での育ちに多くの原因があると語ります。
家庭というのは、子どもにとっての基地であり、シェルターであり、孤独な家庭で育った人は孤独な家庭を、混乱した家庭で育った子どもは混乱した家庭を、落ち着いた家庭で育った子どもは、落ち着いた家庭を再現すべく、無意識にパートナーを探していくという仮説です。
両親によく似た人を選んでしまい、その人につらく当たることで幼少期のつらい思いを復讐したり、あるいは、逆に許すことで、幼少期の満たされない思いを浄化しようとします。
また、なぜ人々は間違えた結婚をしてしまうのか。
年齢からの周りのプレッシャー、家族・友人からの半強制的な紹介、孤独、性欲からの渇望、自分の人生からの逃避、成長からの逃避など、です。
37歳独身男性、と聞いたときに、みんな「なぜ結婚しないと」とアメリカでも尋ねるようです。理由を聞いていますと、アメリカでも、日本でも、あまり結婚についてはあまり違いがないのだなぁ、と思いました。
そして、健全な恋愛関係には、2つの要素が必要だとしてもいます。
1. 共有のこころ
相手と何かを共有したい、とう気持ち
2. 自分と向き合い、学んでいくこころ
パートナーを通して、自分が学び、成長していく覚悟
その他にも、間違った一目惚れの事例や、間違った恋愛関係など、コンパクトに、でも耳が痛い話を、いろいろな事例を用いながら、正直にまとめていっている本です。
恋愛関係で痛い目に遭ったことがある人は特に高いRatingを与えている人が多く、これまでなぜ間違えてきたのか、これからどうしたら間違えずにすむのか、一つの指針として使うとおもしろいAudio Bookだと思います。
2005 09 04 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック



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