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August 14, 2005
The Wisdom of Crowds ~ 集団による知恵の力を検証する
The Wisdom of Crowds by James Surowiecki
今週は、集団による人間の知恵が意外なほど正確で、だからこそ、民主主義にしろ、オープンシステムにしろ、うまくいくのだ、ということを説明したAudio Bookを紹介します。
このAudio Bookによると、集団による知恵は、例えば以下のような時に現れるとしています。
-クラスの生徒に今、部屋の温度が何度か、聞いてみるとしましょう。その平均値をとると、なぜか、とても事実に近く、本当の温度により近い生徒は一人いるかいないか、ということがわかります。
-瓶にジェリー・ビーンズをいっぱい入れてみましょう。この瓶に何粒入っているのか、同じように集団に聞いてみると、なぜか平均値は正しい答えにとても近くなります。
この仕組みは普遍的なものであると著者は説き、例えば、下記のようなシステムは、まさしくこの仕組みを利用したものです。
-なぜ共産主義がうまくいかなかったのか。中央集権的にすべてのサプライを決めようとして、需給管理や価格決定に失敗していきました。
-Linuxのようなオープンシステムはなぜクローズド・システムよりも優れているのか。これは、それぞれがもっともよい知恵を持ち寄るからです。
もちろん、必ずしも集団による知恵が正しいとは限らず、例えばバブルの発生や、過度の行き過ぎた集団的な犯罪などの事態を招くことも少なくありません。
著者は、集団の知恵が成り立つためには、以下の4つの条件が必要だとしています。
(1) diversity of opinion;
様々な意見が集団の中にあること
(2) independence of members from one another;
集団の中で、付和雷同せずに、個々の独立性が保たれていること
(3) decentralization;
中央集権的ではないこと
(4) a good method for aggregating opinions.
様々な意見をとりまとめる方法論があること
このような上手な仕組みを保つことこそが、市場経済や民主主義政治を健全に保つためには不可避であると考えています。
このCDを聞きますと、さまざまな断片的に考えていた集団の知恵という考え方に、一定量の事例やフレームワークをくれるので、とても役に立ちました。
これまで紹介したCDよりは時間的にも短いことと、事例が身近なので英語も平易なため、行動経済学や統計学、あるいはミクロ経済学などに興味がある方には、ぜひお勧めしたいCDです。
2005 08 14 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク
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