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August 29, 2005
Freakonomics~親しみやすい統計を使った、伝統的経済学への挑戦
Freakonomics: A Rogue Economist Explores The Hidden Side Of Everything
今週は、新進の経済学者であるSteven D. LevittのFreakonomicsを紹介します。
この本は、経済学を考える際に、統計は必須だが、どうも、今の経済学は統計に振り回されていて、逆に本当に起きていることについて見逃しているのではないか、ということを主張し、問う本になっています。経済学に興味がある人にお勧めです。
ちなみに、このCDはここしばらく、アマゾンのアメリカのサイトの方のビジネス用オーディオブックで、ずっとトップになっている本です。ハードカバーの本も薄いらしく、非要約版でもさほど長くないCDになっています。
もともと経済学は「合理的経済人」というのを想定しており、情報をちゃんとすべて知っていて、感情に左右されることなく、とても合理的に判断する、というこの世にはあり得ない人物だったりするわけです。
これに反対する形で、行動経済学や組織経済学などが分析されてきていますが、Steven D. Levittのこの本は、行動経済学に近いものでしょうか。人がどのようなインセンティブで動き、その結果、どのようなことが起こるのか、いくつかのわかりやすい事例を使いながら説明をするものになっています。
例えば、すべての専門家が1980年代に「これから犯罪率は増える」といっていたにもかかわらず、実際には現在に至るまで、ずっと犯罪率は実際には下がり続けました。それはどんな理由なのでしょうか?
あるいは、アメリカの高校の先生の成績は、どれだけ担当クラスの成績が上がったかと言うことで評価されますが、ある問題が起きてきました。どのような問題が起きてきて、それはどのように見抜かれたのでしょうか?
また、日本の相撲についての記述もあります。相撲はどういう世界で、なぜ8勝することが大事なのか。その場合、どのようなことが実際に行われるのか?
経済学というと、眠たいものが多いという印象があると思いますが、このCDはナレーターの英語もかなり聞き取りやすくできていまして、なるほど、アマゾンでベストセラーのことだけはある、という内容になっています。
気軽な、でも側面から経済学を見るおもしろさをこのCDで楽しんでみてください。
2005 08 29 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク
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コメント
投稿者: のぶ (Aug 29, 2005, 9:11:39 AM)
さきほど"blink"の日記にコメントさせていただきましたが、"Freekonomics"のレビューもあるではありませんか。この本も最近読んで、かなり気に入りました。
今日、はじめてお邪魔しましたが、2冊も共通の本がみつかってちょっと嬉しく思いました。
この本には、グラフもあったかと思いますが、オーディオではどうなっているのか興味があります。
投稿者: ムギ (Aug 29, 2005, 7:36:47 PM)
のぶさん、こんにちは。
FreakonoimcsのCDはグラフはPDFになって納められているはずです。
と書いてから確認しましたが、うーーーん、見あたらない(笑)。あとでもうちょっと調べてみます。ふだん、MDで聴いているので。
Audibleとかでも、別途ダウンロードできるものが多いです。
ふだん、どうしても本だと積ん読になってしまうので、とりあえずCDがあるものはそちらを買うようにしています。
一度、機会があったら、お試しください。ペーパーバックよりもやや高いのですが、AudibleのRed Tag Saleとかでまとめてダウンロードしたりしています。
投稿者: のぶ (Aug 30, 2005, 12:37:48 AM)
オーディオブックに挑戦したくなりました。
その昔、カセットテープでシドニー・シェルダンを聞いたこともありましたが、最近はまるっきり、なのでリスニングを鍛えるためにもよさそうです。何よりも、読む時間の少ないぼくにとっては「聞く時間」の方が確保できるかもしれないし。
"Blink"も "Freakonomics"も、eSkepticsという、アメリカのskeptic団体が発行しているメルマガで紹介されていたのを見て買ったものでした。
投稿者: ムギ (Aug 30, 2005, 10:34:17 AM)
のぶさん、こんにちは。
そうなんです、聞く時間の方が確保しやすいんですよね。逆に、Audiobookになっていない本も多いので、本が読める時間は、そういう読み物しかないものを読むようにしています。
eSkepticsというのは初めて聞きました。どのような団体ですか?
私のAudiobookの選び方は、日本での本の選び方と全く同じで、いくつかのサイトをぐるぐると回って、話題になっていそうなものは、とりあえず全部買っている、というあまり芸のないやり方です(笑)。
投稿者: のぶ (Sep 14, 2005, 4:00:48 PM)
ご無沙汰していました、のぶです。
>eSkepticsというのは初めて聞きました。どのような団体ですか?
団体名は Skeptic Societyといって「ニセ科学を批判する団体」です。Skepticという雑誌を出しています。 http://www.skeptic.com (リニューアル中のようです)
eSkepticというのは、ここが出しているメルマガで、よく本が紹介されます。当然何かしら skepticalな要素を持った本です。
最新号で紹介されているのは、これです。
RIGHTS FROM WRONGS:
A SECULAR THEORY OF THE ORIGIN OF RIGHTS
by Alan Dershowitz (Basic Books,
2004, ISBN 0465017134).
こういうものばかり読んでいると「ヒネくれている」と言われるかなぁ。あ、でもムギさんもeSkepticsで紹介された本を2冊も読んでいましたね。
今読んでいるのは、Skeptic Societyの代表のMicahel Shermer自身の著作の
"Science Friction"です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0805077081
投稿者: ムギ (Sep 14, 2005, 11:30:05 PM)
のぶさん、こんにちは。
あーーーなるほど、おもしろそうな団体ですね。あとでゆっくりとウェブみてみます。
でも、そういうなんちゃって科学、個人的にはすごい好きなんですよ。
メルマガも是非購読してみますね。おもしろそうなものをありがとうございました。
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