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January 22, 2005
Earth's Children~「大地の子エイラ」シリーズ
今回は、ビジネス書からちょっと離れ、「Earth's Children」、日本では「大地の子エイラ」という名前で知られる、壮大なファンタジーのAudio Bookの紹介です。
このEarth's ChildrenシリーズはJean M. Auel というイギリス人の女性が20年がかりで書いている氷河期の物語で、ネアンデルタール人に育てられたクロマニヨン人の少女、エイラが主人公です。
欧米ではベストセラーとなっており、全世界では3,500万部売れ、ハリーポッター並の知名度があります。全6部で完成予定ですが、現在日本では4部まで、原作では5部まで発売されています。
そして、この本、日本人が読んでも、ファンタジーファンでなくとも、掛け値なしにおもしろいです。引き込まれます。そのため、ぜひ紹介したいと思いました。私も含め、ファンになった人たちは何回も読み直しています。
特にすばらしいのは、以下の点です。
(1) 登場人物のそれぞれのキャラクターの性格が細部まで作り込まれている。
(2) 綿密な調査に基づいたまるで氷河期に自分がいるような時代考証がある。
(3) エイラが異分子としてネアンデルタールの社会の中で迫害されながらも力強く課題を解決しながら成長していく様に感情移入ができる。
どのような困難な中にもそれを糧として新しい道を切り開いていくエイラには、ふだんの自分の甘えであるとか、ついつい自分が自分で作ってしまう限界についての励ましにもなります。
日本であまり人気がなかったのは、中身の問題ではなく、これまでの邦訳版がハードカバーしかなく、しかもそれぞれの部ごとに上・中・下の購入が必要で最初のシリーズを読むだけでも6,000円以上かかってしまい、出だしのハードルが高かったからでしょう。
ところが、英語版のペーパーバックでよければ、1,000円前後の手ごろな価格で購入することができます。価格が4,500円くらいとやや高くなってしまいますが(それでも日本語版の本を買うよりも安いのですが)、CDですとそれぞれの登場人物ごとの声音を使い分け、さらに臨場感あるドラマを隙間時間に聞くことができます。
英語自体も話し言葉が多く、平易ですので、ビジネス書はちょっと、という方でよいAudio Bookを探している人にもお勧めです。コツコツと隙間時間に、たくさんの英語を、でもそんなに重くない内容で楽しいものを聞いてみたい方、ぜひエイラの世界を楽しんでみてください。
2005 01 22 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク
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コメント
投稿者: lammy (Jan 31, 2005, 6:23:27 PM)
大地の子エイラは翻訳を読もうとして挫折しました。CD面白そうですね。ビジネス文書以外も聴かれるのであれば、Tuesdays With Morrie: An Old Man, a Young Man, and Life's Greatest Lessonなど、いかがでしょうか。完全版と要約版があります。完全版がお勧めです。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1587881780/qid=1107162702/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/250-1178384-1699406
人生の岐路に立っている男性が死に直面している恩師と毎週火曜日に会う中で、人生の大切さをともに学んでいくという小説です。お風呂につかりながらのんびりまったりするにはお勧めです。どうように、のんびり聴けるのだけど学びが多く「歳をとるのって悪くないなあ」「結婚生活も面白いな」と思えたのが、The Weddingです。来週から日本公開されるThe Notebookの続編(同じ登場人物が出てくる)なので、映画をごらんになった後でCDを聴くとさらに面白いと思います。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1586215639/ref=ed_oe_a/250-1178384-1699406
投稿者: ムギ (Feb 1, 2005, 1:14:07 AM)
Lammyさん、こんにちは。
翻訳もの、長いのと、あと持ち運びに不便なので、なかなか進まないのが難点ですよね。CDやMDだと持ち運びに便利で助かります。
紹介していただいたAudio Bookもおもしろそうですね。こういった、フィクション系のCDももっと積極的に聞いてみようかと思います。
ありがとうございました。
投稿者: koba (Feb 21, 2006, 1:05:02 PM)
ムギさんこんにちは。
大地の子エイラの旧訳本をちょうど読んだばかりで、
現在新訳が出ているということで、シリーズで読むならそっちにしようかなと思っていたところでした。
英語学習のはじめの一歩としてチャレンジしてみたいと思います!(という宣言をここにさせていただきました)
ちなみにストーリーはものすごく面白くて本当に引き込まれました。原作者が早くに結婚し出産し、ビジネスでも成功した女性で(あら、ムギさんみたい!)、40歳になって全く別のジャンルを開拓したということにも興味がありますし、主人公を女性にし、異端児として差別されつつ特権も持たすなんていう構成は現代社会にも通じるものがあって感慨深いです。
男性だとどんな風な印象を持たれるのか、ちょっと興味がありますね。
投稿者: ムギ (Mar 5, 2006, 10:21:44 PM)
kobaさん、こんにちは。
コメントが遅くなってすみません。
そう、エイラはマイノリティの話として、おもしろいんです。ストーリー、引き込まれますよね。
著者も本当に経歴として、すごい。世界で読まれるベストセラー作家って意外と女性が多いと思いませんか?
たぶん、そういうマイノリティパワーがあるのかな、なんて思っています。
また感想を教えてください。
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