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November 12, 2004

行動経済学の投資戦略

行動経済学の投資戦略 VHS160分 17,000円

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ここ数年、合理的経済人を前提とした経済学に大きく波紋を投げかけ、話題になっているのが行動経済学です。このビデオは行動経済学について、丁寧にわかりやすく説明をしてくれるビデオです。17,000円とやや高価ですが、行動経済学は少なくとも私の周りのファイナンス実務者には必ず、と言っていいくらい興味を持たれている分野で、金融関係の仕事の方にはお勧めです。

行動経済学系の書籍はいろいろありますが、私は行動ファイナンス~非常の非合理性を解き明かす新しい金融理論が最もわかりやすく感じました。

行動経済学の基本は「人間は合理的な存在ではなく、ヒューリスティックによるゆがみがある」ということになります。では、ヒューリスティックとは何か。これは、物事を判断する際に、必ずしもすべての完全情報を手に入れることはできないので、日常的に考え方を効率化・省略しながら意志決定を行う、ということになります。

より具体的にいいますと、

複雑なものは、
○単純化して考える
○利用可能な情報だけで考える
○心の中で関係を一部の事象の無視する
という行動を取り、

また、判断を迅速にするために
○今与えられた数字・情報に判断を左右される
○わかりやすい代表的な数値時考える

というものがあります。

より詳しい内容については、各種専門書を参考するといいと思いますが、なぜ相場ではバブルが生じるのか、なぜジョージ・ソロスがあんなに再帰性を強調していたのか、なぜトレーディングで成功するためには頭の良さではなく合理的な資金管理のシステムが必要になるのか、頭の中ですーーーーっと理論がつながるようになると思います。

そのうち機会がありましたら、もう少し補足をしてみたいと思いますが、とりあえず「行動経済学」というものがある、ということに興味を持ってくだされば幸いです。

2004 11 12 [5.日本語のお勧め7.投資・ファイナンス関連] | 固定リンク

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» 『行動ファイナンス―市場の非合理性を解き明かす新しい金融理論』 from A Critique of The Universe
     金融市場に参加する投資家たちの心理について説明している『行動ファイナンス―市場の非合理性を解き明かす新しい金融理論』という本を読んでみました。 なんだか大仰なタイトルで専門書コーナーに置いてあるような堅い装丁の本ですが、中身は身近なテーマを扱っています。すなわち、金融取引における投資家・トレーダーの心理についてやさしく解説していて、金融市場での取引がいかに非合理に行われているか、つまり客観的に�... 続きを読む

受信: Oct 20, 2005, 8:45:57 AM

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