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November 22, 2004

誰にもわかるハイデガー 筒井康隆講演

誰にもわかるハイデガー

ハイデガーパッケージ

今回は筒井康隆氏が語るハイデガーの「存在と時間」の講演の紹介です。

以前、新潮カセットというカセット文庫が1980年代後半から1997年くらいにかけて、新潮社から発売されていました。アマゾンで検索すると97件あり、その大半はもう、品切れになっているようです。

しかし、その講演や吹き込みメンバーは非常に豪華で、三島由紀夫、向田邦子、小林秀雄など今はもう亡くなっている方々を含め、この人の話ならもう一度聴きたい、という人たちばかり。しかも、値段も在庫があれば1,500円から2,000円くらいと手頃です。

そのうち、ハイデガーということばと、あと私自身が筒井康隆のファンなので、最初に手に取ったのがこのカセットでした。おもしろかったです。こういうカセット文庫がなぜなくなってしまったのか、残念でなりません。

まず、ハイデガーを知らない人に簡単に紹介しますと、実在主義哲学の元祖、と呼ばれる人で、20世紀最大の哲学書と言われる「存在と時間」の著者でもあります。

私も存在と時間は買いましたが、そのまま本棚に積ん読、になっていました。そもそも非常に難解であるし、解説書やその本を研究する研究者が何人もいるとのこと。ちょっと手に余るかな、でもいつの日か読みたい、ということで本棚の肥やしにしていました。

そんなときにこの筒井康隆さんのテープを見て、お、と買ってみたわけです。内容は現存在(人間)の概念から始まり、現存在がなにをいつも畏れているのか(=死)、それを忘れるためにどのように人間は生きているのか、等々、わかりやすく氏が語ってくれます。

存在と時間を持っている人も、読んだことがない人も、このテープ単体でもある程度エッセンスは掴めますし、なるほど、という人生や死についての考え方を説明してくれます。

もっとも、これはハイデガーの解釈であり、それをさらに上乗せした筒井氏の解釈であり、聴いた人はこの二人の解説をヒントに、もういちどじっくりと自分の存在や死、周りの道具的存在者(=身の回りの道具のこと)や空談(=死の恐怖を忘れるための意味のない活動)などについて、より一つ一つ考える、というのがさらなる深い役割なんだと考えています。

また原書を読み直してみたいと思います。このシリーズのテープは徐々に入手していく予定ですので、おもしろいものがありましたら、また紹介します。

ちなみに、テープだという理由だけで躊躇する方も多いと言うことですが、いまテープのウォークマンは1万円未満で手に入りますし、音質も意外といいです。こういったアナログ・テープ系の講演を聴くために、1万円の投資をする、というのは十分価値のあることではないかと私は考えています。

2004 11 22 [5.日本語のお勧め] | 固定リンク

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