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October 30, 2004
イノベーションのジレンマ~Innovator's Dilemma
クレイトン・クリステンセンの名作イノベーションのジレンマの英語版CDです。特に技術革新のスピードが速い企業にお勤めの方にお勧めです。ビジネス書のベスト3を上げろ、と言われたらその中に入る一冊です。
この本は、なぜ大企業がイノベーションに失敗するのか、豊富なケーススタディからそのしくみとジレンマを見事に解明しています。
このしくみを一言で表すと「これまでの成功体験を引きずり、これまでの顧客を大事にすればするほど、新しいしくみや新しい顧客へ力を配分する組織のモチベーションがなくなるため、イノベーションは自然には成功しない」ということです。
製品・サービスは大多数の顧客がほしがる品質よりも簡単に上がってしまうため、どこかの段階でオーバー・スペックになる。オーバー・スペックになると新しい顧客がみつからないまま、別の角度から出てきたアンダー・スペックのように見える商品に実は新しい用途が出てきて顧客を奪われてしまう、というしくみをハードディスクなどの豊富な実例と数値に基づいて紹介しています。
私はコンサルタント時代のお客様がハイテク企業で、しかも新製品開発の支援を担当することが多く、この流れが痛いほどわかりました。イノベーションの一番の難しさは、その企業の価値観に挑戦し、過去を否定しないとすすまないためです。
優れた会社は、継続的にこれまでのしくみを壊すインセンティブを持っていて、リスクを取る風潮があります。しかし、こういうことは口で言うのは簡単ですが、実行するのは本当に大変です。そんな悩みがある人、読んでみるとこういうしくみなのか、とすっきりします。
しかし、残念ながら、この本はどうやったらそれを解決できるかはあまりふれていません。解決編については、イノベーションの解にありますので、こちらをどうぞ。
この本は、私のアメリカ在住の友人に勧めたところ、その友人がカセットも買った、ということを教えてくれて、はじめて私に英語のカセットブックの存在に気づかせてくれた本でもあります。ぜひ、洋書を買う際には、その本にCDやカセットのバージョンがないのか、チェックしてみてください。
2004 10 30 [3.英語-Audio Bookのお勧め] | 固定リンク
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